駅前広場をデッキで周回、地元系百貨店の天満屋もモダンな外観。歩道橋を降り、途中から入ったアーケード商店街は倉敷センター街。十字に交差する商店街で、地元向けの飲食店が目立つ、活気のある雰囲気です。南側への通りへと折れ、突き当たりで倉敷えびす通商店街に合流。美観地区へと続くアーケードで、倉敷えびす商店街へ繋がっています。倉敷えびす通商店街・倉敷えびす商店街は、阿智神社参道そばの戎社が名の所以。かつては界隈の町名も戎町で、鉄道開通後は駅前商店街として賑わいました。美観地区へ、雨や日差しを避けて行けるアーケードです。

倉敷えびす通商店街は、ファッション系の店が中心。地元の人の普段使いの店が並ぶ、ローカルな雰囲気です。地元のパン屋が経営する喫茶戎町など、進むにつれて、町歩きの休憩向けのしゃれた店も。商店街のキャラのえべっさん像。撫でた場所がよくなるとも?倉敷えびす商店街に入ると、沿道に生活雑貨やクラフトの店が点在。「肉のいろは」は、揚げたてのコロッケが評判です。美観地区に近づくにつれ、土蔵造の店舗が目立つように。倉敷最古の備前焼の店、陶備堂。湯呑みや花瓶など手頃な品も。

えびす饅頭、ガラス工芸の田中商店を過ぎ、アーケードを出ると、標高35mの鶴形山にある、阿智神社の西参道の前へ。禁門の鳥居をくぐり、大岩「磐座」を拝んで石段を登ります。眼下には倉敷の市街から、歩いてきたアーケードを一望。幕末の長州奇兵隊の刀傷が山門に残る、観龍寺の境内を回り込み、鳥居を抜け、鶴形山の山腹を行く石畳の道を歩きます。右下に美観地区を俯瞰。木々の間から白壁瓦屋根の町並みが。本町通りからの東参道の石段に合流。随神門をくぐり境内へ。拝殿と、宗像三女神が祀られる本殿が構えます右手には神楽殿と社務所。奥には土蔵も。

創祀1700年を超える、倉敷の総鎮守の阿智神社。かつて周辺は浅海で鶴形山は島だったため、主祭神の宗像三女神は航海安全の神様です。その一つの市寸嶋比売命は芸能上達、技能向上、商売繁盛、美容健康の神でもあります。境内には航行の目印となった高灯篭、樹齢300〜500年の阿知の藤などのほか、西参道の磐座や日本最古の古代庭園の天津磐境など、巨石や奇岩が多数。祭祀の場として使われたとされ、神社の歴史の古さを伝えます。

斜面に建つ懸造の絵馬殿。天井には干支の恵方盤。山裾に広がる倉敷の町は、かつては浅瀬の阿智潟。この後訪れる、倉敷川沿いの美観地区の町並みも見下ろせます