
蓬莱岩の先にも小さな浜があり、その向こうは老舗旅館の「和歌の浦温泉萬波」。さらに田ノ浦漁港へつながるが、ここで引き返して片男波海岸へ向かう。漁港まで戻り、海産物の直売施設「和歌浦漁港おっとっと広場」の前を通り、湾沿いの園地を歩く。途中で防潮堤の上に登ると、歩いてきた新和歌浦ほうめんから和歌浦漁港、正面のマリーナから左手の片男波海水浴場の浜が見渡せる。
左手に防風林を見ながら堤防を進み、片男波公園へ。公園がある片男波地区は和歌川の河口にあたり、流れにより長さ1キロを超える砂州が形成された、かつての景勝。現在は人工海浜の片男波海水浴場が整備され、夏は関西屈指の人出で賑わう。波打ち際まで行ってみると、白砂の浜に映える海の色の青さが、南の島のよう。河口にはかつての石組の防潮堤が残っており、その先にはポルトヨーロッパの高層住宅や、関西電力海南発電所の煙突がそびえ、変化した都市的景観の象徴となっている。