
今朝は二条市場で朝飯を食べ、今朝とほぼ同じ狸小路東端に戻ってきた。界隈に宿をとり、旅の最後の夜は食べてなかった生魚の宴で締めくくることに。この店はオホーツクに面した北見枝幸水揚げの魚介にゆかりがあり、大漁旗が掲げられた店内はどこか番屋のような雰囲気もある。
一品目の生ガキは、大振りのが1つ280円の安さ。丸いところがとろける食感で、甘さの塊のような芳醇さだ。続く刺身3点ちょい盛りは、タコ、マス、シメサバをチョイス。マスは皮目を炙ってあり、ねっとり・ホロリと身がほどけてから、熱を加えて立ち上がった脂の甘さが口中に広がる。後味が澄んでみずみずしいのは、川魚ならでは。
タコは生ダコで、舌触りは吸い付くような艶かしさなのに対し、かめばえらく弾力がある。味は究極の淡白で、集中しないと気付かないほのかな甘さが漂う。淵がたった吸盤がバリバリと、歯応えで飲めるほどイキがいい。シメサバは脂のノリはほどほど、酢締めも浅く、生サバのようで身の青魚のコクを純粋に楽しめる。
ビールに続いて、地元千歳鶴酒造「なまら超辛」にシフト。辛口ながら切れ味爽やかとあり、魚介との相性が期待できる。刺身2皿目は、北海貝二種盛り。北海道の二大貝の合盛りで、ホッキ貝は甘くシコシコ、ツブの潮の香りコリコリと好対照だ。
締めの漁師のどんぶり飯は、マグロのヅケにタコ、イカ、いくら、シメサバ、くきわかめ、にんじん、きゅうり、ピーマン、トウモロコシ、大葉、卵焼きなど、いろいろ混ぜ込んだサービスメニューだ。北海道の畑と海の幸が取り混ざっている、まかない風の混ぜご飯で、一口ごとに様々な味と食感が楽しめる。
別でふれるが、宿の夕食つきプランのクーポンにGOTOクーポンがあるため、これだけ食べて現金払いがなんと13円で済んだという。コロナ対応の恩恵が嬉しい、この秋の旅である。