
鷹野橋商店街の入り口に構える、純喫茶風の店。店頭には「日本最初のモーニングの店」と、名古屋や岐阜に寄せた張り紙があり、74周年。入口ではパンの販売をやっていて、ベーカリーカフェかと思いきや客席は奥に広く、高い天井に温かみのある灯が、洋食レストランの様相でもある。
モーニングの時間は過ぎていて、ランチにしたらカレー、パスタ、フライ、サンドイッチと多彩。隣の席を見たら、サラダやぱんが盆に並びかなりのボリューム。パスタにしたらトマトとナスで、トマトはソースというより素材そのもののフレッシュ感。太めのナスの輪切りが歯応えあるぐらいのレアな炒め加減で、家庭的というか未完成感がある。
むしろ添えてあるパンが目玉で、かじると練り物的な未知なる食感。ちくわにカニカマ入りで、パン生地にこんなに合うとは意表をつく。おばちゃんによると、ネーミングの「ししまる」は、かの忍者マンガの犬キャラの好物から。
アイスコーヒーは本格派の深い苦味で、陶製の犬が鎮座する坪庭を眺めながらひと息。帰りはもちろん、店頭の売り場で「ししまる」を買って行こう。