松が岬公園の南、鷹山公の隠居所があった餐霞館跡から西へ、路地を入った先の地元の人しか分からないような一角で、「愛とパン」とあるオレンジの看板に出くわした。子供からお年寄りまで家族みんなで安心して食べられるパンを、と、無添加・自家製の天然酵母を使った、手間暇かけたパン作りを行っている。店名はご主人の名前からだそうだが、その通りにまさに愛が詰まったパンなのだ。

店内には定番のあんぱんやメロンパン、コルネなどに加え、ずんだや果物などご当地素材を使ったパンも並んでいる。人気のクリームパンは、その日の分のカスタードクリームは当日炊いており、卵とミルクの甘さが濃厚。ご当地素材からラフランスとオレンジピールのパンを選ぶと、洋梨の酸味が立ち上がりさわやかな後味がよい。どちらも土台のパンがしっかりしているから、風味と香りが楽しめる。

総菜や調理系のパンも豊富で、サバサンドは気になる一品。さんぽのおやつにも重宝しそうだ。