
最近観光PRに躍起になっている、話題の秩父を視察訪問することに。横浜からは飯能で乗り換え一回と、意外にアクセス至便だ。
まずは秩父のローカルワイナリー見学で、吉田地区にある兎田(うさぎだ)ワイナリーを訪れた。秩父の丘に有するぶどう畑の一角に、木造の外観がなじむこぢんまりした施設である。操業を始めて5年だが、その前は秩父に蔵がある「秩父錦」で25年間ワイン醸造を行っているから、累計30年の歴史を持つ。秩父のぶどうにこだわり自身もぶどう農家でもあるので、地産の素材に対する造詣と愛情も深い。
事務所の裏手にある醸造施設には、白と赤それぞれの醸造タンクが並ぶ。すぐそばでは受注分のラベル張りと箱詰めを手作業で行っているなど、一貫した手作り生産が大きな特徴である。使う原材料は、100パーセント秩父産のぶどう。白はセーベル、甲斐ブランと自社のシャルドネ、赤はマスカットベリーAを使っており、今年は33トンのぶどうから、3万5000〜4万本を生産する予定という。
この吉田地区は寒暖の差が激しい立地のため、ぶどうの糖度が高く香りが良くなるそうである。ご主人いわく、ワインの味はほぼぶどうの質で決まるそうで、「秩父を反映させたぶどうをつくりたい」との言葉通り、この吉田の地のぶどうのクオリティに心底惚れ込んでいるご様子だ。
では、さっそく試飲と参りましょう。