宇治山田駅の向かいに伸びる明倫商店街は、いわば宇治山田駅前商店街だ。発足は昭和22年、戦後の市民マーケットに端を発し、最盛期には60店ほどの店が軒を連ねていたという。現在は25点程度に減り、飲食や雑貨など地元向けの店舗が多く、普段使いの客で賑わっている…と書きたいところだが、日曜のためかほぼシャッター街の様相で、昼間でも薄暗くうら寂しい。

場所柄か占いの店がポツポツあり、奥には古いLPレコードなどを店頭で売る骨董屋も。時間が止まった空間とはまさにこのことで、有線で流れる昭和歌謡が異空間さをさらに助長する。アーケードの下を行き来していると、自分がいる街すら分からなくなる錯覚に陥りそうだ。

そんなうらぶれた商店街だが、おもわぬ著名人の聖地なことが発覚した。続きます。