駅前の飲み屋街にある地産地消居酒屋「ささら亭」にて、浦霞冷や×カツオの刺身。瀬戸内談義で盛り上がった会の後での懇親会なら、予算も時間も気にせず呑める駅前の居酒屋での、このコンビが似合う。

しまなみ海道を愛する面々で、熱い集いの余波を受けての仲間酒。終電までのわずかな時間に、島旅好きによる談義の花が咲く。口開けジョッキで惣菜をつまんだら、多彩な魚が盛られる刺身がいざ登場だ。主賓に倣って冷酒グラスを受けて、口で迎えるとキリリ鮮烈。脳天まで抜けるような切れ鋭さの後に、舌に舞うほの甘さは島果実風な余韻か。分厚い刺身のもったり感は、多島海の豊かな幸を思わせるかのごとし。橋を渡り島を走り、アイランドホップの機運高まりゆく一期一会。

見知らぬ同士の集いながら、宴深まるにつれ島の話題で、みな盛り上がっていく。杯を重ねて話が弾むその様は、まるで橋々が繋ぎ渡す芸予の島のリンクのごとし。一献一品の小さな酒宴、しまのわ天下泰平なり。