
相鉄線天王町駅前商店街にあるフィンランドカフェ「Poro」にて、ロンケロ×ピュッティパンヌ。北欧テイストのランチで軽くのどを潤すなら、フィンランドのチューハイ&B級グルメがお気楽な、このコンビが似合う。
時折強く降る雨の合間に、サッと駆け込んだ路地の小さな店。名物商店街の中で異彩を放つ佇まいは、ムーミンの世界のカフェそのものだ。ドライジンをグレープフルーツソーダで割った、ロングカクテルでまずはグビリと雨宿りのひと口。甘酸っぱいアタリの後にカッと鋭いパンチは、日本の下町のそれと似て親しみやすい。アテもソーセージと玉ネギとジャガイモを、ザザッと炒めた家庭の惣菜。ピリリと尖ったソース味に、男ならついついそそられる。遠い国だが日本人なら懐かしい、かもめ食堂風な一期一会。
きつく回ったジンのおかげで、頭の中が一層のトリップモード。現地のビデオにミュージック、フォトブックに囲まれ、民話と神話のスオミの世界へと、目も心も舌も呼び込まれていくかのよう。一献一品の小さな酒宴、ヒュバー天下泰平なり。