秋田のアンテナショップ「あきた美彩館」にて、白瀑純米酒ど辛×白神アワビのワイン蒸し。白神地域の観光宣伝の集まりで飲むなら、世界遺産の森を思わせる名の酒に山のローカル魚介の、このコンビが似合う。

開演とともに続々続く、肴と酒のマッチング。能代八峰藤里の、山海の味覚の大集合だ。口開けのでのキリリ締まった一杯は、白神の森の水仕込み。荒っぽい名前らしからぬ柔らかなあたりで、胃から体へしんみり浸透していく。殻からつまむアワビをグイグイかめば、身からはじき出るような旨みの力強さ。白神の水と塩、八森の昆布と、育ちはしっかり秋田モノだ。ハタハタブリコに並んで続いて、音頭を唸りたくなるよな一期一会。

テンポよく続く観光や産品のPRに、耳傾けながら杯も傾け。舌にお腹に効いてくるプレゼンのおかげで、酒処味処へとリアルにいざなわれる品川の夕べ。一献一品の小さな酒宴、こでらえね天下泰平なり。