品川のあきた美彩館にて、白神地域の観光懇談会に参加。観光と銘打つが食のPRもしっかりしており、酒どころの銘酒とともに結構なボリュームの秋田の味覚を堪能した。

前菜の八峰町の白神アワビは、海でなく陸上で養殖した珍しいもの。日本白神水産の菅原代表によると、そもそもは東日本大震災で三陸のアワビ養殖施設が壊滅してしまい、エゾアワビの養殖を絶やさぬために始めたという。韓国の珍島から種苗を仕入れ、白神近海のミネラル豊富な海水を使用、昆布のみ餌にしているから肝も臭みがなく味がいいのが特徴。燻製は塩麹で仕込み桜チップで燻してあり、締まった身の磯旨さがプンプン。肝がチーズのようにこってりの白ワイン蒸しとともに、地酒「白瀑」ど辛とベストマッチである。

主菜の羊肉は、藤里町の特産品。ホゲットはラムとマトンの間の生後2年のもので、ヒレたたきもローストも旨味ほどほど臭みなしのあっさりさ。脂の軽い旨味も食が進み、地野菜のアスパラやマイタケや根曲竹の青さあるシャキシャキ感が合間に嬉しい。

長くなったので、続きは後編に。意外なB級グルメに、秋田のローカル野菜の現状も合わせて。