三たび登場の「創作鳥焼 五鐡」にて、魔王×ポテトサラダ。宴盛り上がり気分もほぐれたところで、ここぞの酒と肴をオーダーするなら、滅多に手に入らない幻の焼酎に居酒屋の実力が分かる惣菜を合わせての、このコンビが似合う。

卓上のグランドメニューから、手書き短冊や手書きのボードへ。実力派の店自慢の逸品をセレクトするなら、そろそろ厨房まわりを埋める品書きのチェックだ。まさかの焼酎を思い切って瓶ごと頼み、割らずのロックが名品への礼儀。フッととろける薫香を受け、舌にのせればトロリ、コロリと転がっていく、噂にたがわぬ珠玉の滴につい言葉を失う。お手製のポテサラはジャガイモがねっとり粘りが強く、腰のある土旨さが懐深いこと。軽くつまんで酒をなめれば、芋焼酎と芋のアテが正面からぶつかりせめぎ合う。魔界への誘いに酩酊ふらり、誘惑に魂を売りたくなりそな一期一会。

ちびちびいくのは魔王様に失礼、などと嘯きつうつ、宴の盛り上がりに乗じてグラスへ注ぐラインが次第に高くなっているような。今後の仕事への絆を高めていけるのなら、これぐらいの奮発など何のその、などとここはひとつ大見栄を切ってみせておこうか。一献一品の小さな酒宴、痩せ我慢でも天下泰平なり。