
岡山の食材と酒を揃える郷土料理店「恭恭」にて、炭屋彌兵衛×黄ニラ卵とじ。祭りで燃えた仲間で回想しながら再会の飲みなら、県産酒米の地酒に黄色つなぎの大使でお馴染みのローカル野菜の、このコンビが似合う。
酒の肴は祭の武勇伝とばかり、熱く威勢よくあの夜を語り、ジョッキを杯を煽っていく。当地の優れた酒米・雄町米の酒を迎え受けるは、当地の豊かな水と温暖さが育む野菜の逸品。祭の余韻で勇んでググッと杯をいくと、カッと猛る荒々しさに気が揺さぶられる。応じて黄ニラをザクザクやると、やわ甘さの後に広がる鮮烈な香気にハッと覚醒。精気沸き立つ組み合わせに、来年の練りへの押し込みを早くも号令の一期一会。
同志のひとりの岡山帰郷が決まり、宴は半ばから送別のモードへ。なんの、離れても皆の気持ちは吉備国。祭のみならずの訪問の楽しみが増えたと思えば、かの酒もこの食も一層近しさを増したかのような。一献一品の小さな酒宴、晴れ晴れ大空天下泰平なり。