立ち食いそばといえども、旬がある。ここ数日の激寒の朝、白い吐息で最寄り駅に滑り込んで、朝飯がわりにすするのの熱旨さといったら。

ズッ、ズズッとやりながら、次第に紅潮していく顔。一気に汁をすすり込んで、天井を仰ぎハアッと安堵の息。どんな逸品よりもこの一杯にまさるものなし、と、立ち食いそば万歳な2月の朝である。