外苑西通りの鉄板中華「シャンウェイ」にて、紹興酒「古越龍山」×白ハマグリとニラの炒め物。仕事先の同僚との、お約束の各国料理飲み会なら、幹事のグルメ番長イチオシ中華の店でのこのコンビが似合う。

お任せの皿が次々繰り出される中、海鮮の登場とともにビールから紹興酒にシフト。軽く開いた殻の内から滋養溢れる香りが誘い、ツルリとやればふっくり、しなりとヤワなあたりに脱力する。 常温の紹興酒でグッと受け、まろい甘さを転がしてホッと感嘆。紅がかる琥珀色に徐々に翻弄されて、貝殻をつまむ指がおぼろげない。歯の根の合わぬ極寒で、胸中にポッと優しく熱の灯る一期一会。

寒波と大雨で震える日でも、屋根裏風の小さな店はサラリーマンで満席御礼。狭い席にて肩肘ふれ合い、酌の差し出し合いに皿の回し合いが、仲間との団欒をより温かく演出する。一献一献一品の賑やかな酒宴、和気藹々天下泰平なり。