
神泉の駅そばにある創作海鮮「開花屋」にて、CANTY赤×タラの白子のグラタン。冷え込む最中で進む魚料理の宴半ばには、穏やかな味わいの赤ワインと熱々なひと皿の、このコンビが似合う。
くつくつ煮立った器には、チーズにホワイトソースの白がくっきり鮮やか。ほのかなおこげととろける黄色味が、視覚的な食欲を喚起する。スプーンでトロ〜リとリフトをかけ、ホクホクしながらワインをスッ。分厚い乳製品香に白子のプッツリねっとり感を、しっかりボディの赤がどっしり支え込む。腹の底から熱と食べ応えを堪能、ああこれぞ冬ならではの洋食な一期一会。
ガヤガヤ、ザワザワと賑わうフロアは、場所柄若者で溢れかえる。喧騒の狭間に身を置きつつ、グラスを傾け次第に熱くなるのは、ボトルの減りのおかげか、周囲に絆されてのことなのか。一献一品の小さな酒宴、今年も天下泰平なり。