
地酒には、その土地定番の軽いアテが合う。海外でもまた同じで、ワインにはチーズ、ビールにはフライドポテトやソーセージ、マッコリにはキムチやチヂミ。定番の組み合わせだからこそ、つまみが出過ぎずに酒のキャラを引き立てる。安定のクオリティが、酒飲みには嬉しい。
紹興酒の軽いアテには、ザーサイが合う。中華の前菜にかならず盛られ、日本でもおなじみの安定度。辣油でオレンジテラテラのをザクッ、琥珀色をした常温の小杯をクイッ。茎菜らしいシャクシャク感と、ほの甘い酒の丸さが一体になり、食前の期待感を高めてくれる。
現地ではさぞ酒が進む組み合わせか、と思いきや、中国ではザーサイは料理の材料に使うのが主で、刻んでそのまま食べるのは日本流だそう。ほかの国の組み合わせも含め、安定のクオリティのつもりで実は「オリジナルの定番」が、まだあるのかも。