岡山市の生産者の方とご縁があり、黄ニラを味わう機会が多い。自らが宣伝マンとして活躍、テレビにラジオにイベントにと、黄ニラの知名度をあげるべく走り回っている、バイタリティあふれる方だ。黄ニラ大使を名乗り、黄色いつなぎに黄色いネクタイが正装。食育や農産品イベントでは、子供たちの人気の的となっている。

 岡山市へお邪魔すると、ばら寿司やしゃぶしゃぶなどでいただく機会が多い一方、東京にいると意識していないと、なかなか出くわすチャンスがない。一般的には中華料理に用いられることが多く、生産量が限られているから、実は結構高価だ。先日の戸塚崎陽軒「嘉宮」での中華コース料理に出た、香港風焼きそばの具で、久々の再開。クニャリとしていてサクッと切れる食感に、目が覚めるようなパンチある香気が、岡山のローカル料理とはまた違った存在感を放つ。たっぷりのモヤシとの歯ごたえの差も心地よく、醤油味の細麺とからみ食が進む。

 大使は最近、黄ニラに加えパクチーもPR展開している。こちらは東京ではタイ料理で出会えるかも知れないが、ばら寿司との組み合わせはちと、個性が強過ぎか。香りつながりで黄ニラともコラボした、新・岡山ローカルごはんの登場の予感か?