晴れの国・岡山のブランド果実といえば、各種フルーツが思い浮かぶ。ブドウや桃など、お日様の光を存分に浴びて糖度が高いこれら果実は、統計上年間で晴天が多い岡山ならではの、お日様の恵みの味わいなのだろう。

 一方、岡山ブランド野菜の中で注目の黄ニラは、その太陽光線を遮断して栽培するから、晴れの国の恵みをご辞退してもったいないような。とは言え、柔らかい食味と控えめな甘みは、シャキシャキツンツンの青ニラにはない持ち味。栽培に手間と時間がかかること、生産量の少なさから、近頃は高級食材として流通しているのだとか。

 中華料理の食材によく用いられるけれど、大手町サンケイビル地下の「ビストロ・リヨン」では、オードブルの一品に仕立てられた。バケットに鴨のレバーパテを塗り、刻んだ黄ニラをトッピング。普通のニラより香りが強いのが特徴で、パテの濃厚な甘さが際立ち、黄ニラの刺激と香ばしさが相乗効果をかもし出す。パテのねっとり感と、黄ニラのシャキシャキの好対照な歯ごたえも楽しい。

 店の方いわく、このオードブルは黄ニラとレバーパテで「レバニラ」だそう。日に当たらないナヨナヨ野菜ながら、日差し厳しい岡山の活力源になっているのかも?