馬車道近くのフットサルパークで開催された、一関地ビールフェスティバルに行ってきた。毎年一関で開催されるものが、今年は初の県外開催で横浜にて催された。東日本大震災の復興支援の意味もあり、東北の主な地ビールに加え、岩手県を中心とした畜産品も出店。自分もローカルミートの取材で食べたり店を訪れたりしたところもあり、意義のあるイベントだった。まあ難しい話はともかく、ランドマークや観覧車の夜景を見たり、ボサノヴァのライブを聴いたりしながらの本格地ビール飲み比べ&岩手を代表する銘柄肉の食べ比べは最高!

写真は花巻の銘柄豚・白金豚のステーキ。自身も花巻や盛岡の店におじゃましたことがあり、ローカルミート食べ歩きの中でもトップクラスのおすすめ銘柄ポークだ。名の由来や詳細は以下のブログをご参照していただきたいが、脂を味わう肉、と店の方がおっしゃるように、脂のトロ甘さが感涙もの。豚は「触媒」と宮澤賢治は語っているが、ここまで良質の脂に転換するのは豚の手柄だ。もうひとつ、牛肉はいわて門崎丑の格之進。飼料や肥育環境にこだわり、熟成の頃合いを見定めたステーキは口の中で自然にほぐれる柔らかさ。どちらも震災の風評に苦しんでいるとのことだが、震災後いかにとりくみ、放射線とは何ら関係ないのは経過を追っていた私も安心して薦められる逸品だ。ビールはいわて蔵ビール、みちのく福島路ビール、田沢湖湖畔の杜ビールを中心にいただいたが、どれもドッシリ重みがあり、麦の味を存分に味わえる本格派。山ブドウやバナナフレーバーのも風変わりで楽しめた。

この日は大船渡から朝取れのサンマが直送され、炭火の塩焼きでいただけた。今年のサンマはずんぐりと太く、皮の裏には茶色い脂肪がぴっちりついていて甘いこと。さらに朝とれの生サンマだけに、ワタの苦みやキモのコクが泣かせる。頭と中骨と尾びれ以外、残すところなく完食した。畜産の風評も大変だが、三陸の漁業も漁港が壊滅状態の中、宮古や大船渡や気仙沼がサンマやカツオ船が帰港して水揚げを始めるなど、徐々に動きが出始めている。合わせて応援していきたい。