
翌日、駅からバスで安倍川を越え20分ほどの丸子(まりこ)宿にある、丁子屋。かの弥治喜多も寄ったとされるとろろ汁の名店で、すりおろした自然薯を麦めしにかけていただく。おひつで出される麦飯は茶碗半分、とろろはたっぷりが黄金比?で、ツンツン、ビリビリと芋の刺激がさすが。ダシがほんのり効いているので、醤油などかけずそのままザクザクとかっ込むのが、街道の旅人風か。店は茅葺の茶屋風で昔のままかと思ったら、その裏には鉄筋の大規模な建物が隠れており、大広間はなんと収容数百人! 昼時にはマイカーや団体バスで満席になり、仲居のおばさん相当数で対応している。これは立派な「地場産業」となっているようだ。