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K's AtoZ LOG

~さすらい見聞録~
3ヶ月に一度のペースでクラブでパーリーナイ。
毎年夏は湘南に出かけ、サーフィン。
だけど、中身が伴わず苦しむ地味な男が、
傷だらけで生き抜く日常の備忘録。

「脱原発なんてできっこない」


これは
「今回の震災は天罰だ。津波で我欲を洗い流せ」
と言い放ったとある方の発言。

先日めでたく当選されて、ある職の続投が決定されたのは記憶に新しい。


こういう話題の正否についてはコメントする気はない。関わるだけ無駄なのは痛いほどわかっているので。


まあ、彼の言い分も一理あるとは思う。原発に代わる代替エネルギーを開発するにしたって、今の経済活動以上の規模のお金とエネルギーが必要だし、それを維持するのだって今は原発に頼るしかないのが現実。


でも、だからって「止められっこないから続ける」それでいいのだろうか…。


お昼を食べていて振り返ったら、びっくりした。
寄っかかっていたガラスの壁越しに、向こう側から小さな子がこちらに笑顔で手を振っていた。


今の私たちに、あの笑顔に胸を張って応える資格はあるのだろうか…。
また今日も電車が止まった。

今日は信号トラブルらしい。

地震→信号トラブル→地震→信号トラブル…で、毎日遅れている。
この路線、弱いんじゃないか。


「サウナみたいになってるんですってね!電車!!」


行きつけのクレープ屋のファットマムがものすごい勢いで話しかけてきた。

このところ暖かい日が続いているが、それだけでも暑くて限界らしい。


この調子じゃ夏なんて仕事してる場合じゃない、とか。


東北に実家のあるお客さんの話によると、断水・停電で大変らしい、とか。


浦安におじさんが住んでるが、家が傾いてるから平行感覚がおかしくなるし、おトイレは公園の仮設トイレに毎回並ぶ、とか。


10分程一方的かつすごい迫力だったが(笑)、色々教えてくれた。
まだまだ大変な状況が続いているんだな、と実感した。


最後に

ファットマム「この子、新人なんですけどね。まだ高校一年生なんですって!」


その子に向き直って

ファットマム「こちら、よく来てくださるお客さんなの!」


新人「そうなんですか!いつもありがとうございます!」


私「…あ…はぁ…どぅも…ガーン



フレッシュな新人とパワフルなファットマム。2人を見てたら、なんだか元気が湧いてきた気がした。



元気はうつる。



…かもしれない。
大震災から1ヶ月を過ぎた。

相変わらず街は薄暗い。

しかしここにきて、原発の事故レベルが引き上げになった。

しかも2段階も。

当初レベル4と言い張っていたにも関わらず指標内最悪のレベル7へ。
チェルノブイリと同じレベルだ。

1ヶ月も経ってからの悪化修正。

ごめん、じゃすまされない。

この1ヶ月でレベルを引き上げてしまう程度しか、対策を講じられていなかったのか?


いづれにしても、フランスやアメリカの各原子力関連機関は初めから6~7程度には見ていた。

その支援表明もはねのけて招いたこの結果。


いっそ海外専門機関か国連かに対応を委譲してもらえないものだろうか、などと素人の私は思うのだが…。


「爆発はしない」


「漏れ出さない」


すべて今では覆された見解だが、当初はこう発表されていた。


どうも被害を小さく見せようとしている節が見受けられる。

余談だが上記の方々のような大組織の方々の対応は、自分の事務所の上司らのそれと実は非常に似ていると感じた。


「健康被害にだけは至っていない」


そんな方々の最近の見解。


これだけは覆してはならないだろう。



先行き見えない暗闇に包まれた日常だが、皮肉にも夜空の星は以前よりはっきり見えるようになった。

たくさんのものが失われた今だからこそ、見つけられるものもきっとあると信じる。
これか…。


東京を震度4、東北で震度6弱の余震が襲った時、胸の中で舌打ちをした。


どうも自分は大きめの地震前にめまいがする体質なようで、3日前にもめまいを感じたため「もし、これが当たるなら余震はまだ大きいのが近いうちにある」と思っていたからだ。


一時、平穏を取り戻したかに見えた電車はまた遅延ですし詰めに逆戻りした。

急ぎ足で家路を急ぐ私の目に、うっすらと赤く染まる空が目に入った。


「ああ、夕焼けか…」



…違う。


すぐに私はそれがいつもの方角でなく、北の空であることに気付いた。

確か地震の予兆として空が赤く染まると言うのがオカルトであった気がする。


奇しくも大震災からちょうど1ヶ月。

不気味に薄紅色に染まる北の空を眺めながら、激しさを増す雨に打たれつつ、復興がまだまだ遠いことを実感していた…。
地震酔い、という症状になった人が増えているそうだ。


度重なる余震で常に揺れてるような錯覚に陥る病気。


実は自分もめまいがしている。

と言っても、大震災の3日くらい前が一番ひどかったので地震酔いではないが。


もともと三半規管が過敏だか弱いだかで、乗り物にも弱かったりするので疲れかと思うが…。


3、4日前からまた微かにめまいがして、一昨日の夜には治まっていた。
そして昨日の深夜、震度6強の大震災後最大の余震がまた東北であった。


そしてまた今日はさっきから微かにクラクラしている。


何か関係はあるのだろうか。

何にしても、めまいも余震も、早く治ってほしいものだ。
役に立つとは思えないが、募金をしてみた。


今も海を見つめて、家族の帰りを待っている子どもたちがいる。


そう思うと何かせずにはいられなかった。


こんなもの自己満足以外の何物でもない。


ただ、思いが届いてくれたら、と願う。
平成23年度4月1日。

新年度を迎えた東京。


気温上昇に伴い、各路線で新年度から全線運休なしに戻したところが増えた。

私も三週間ぶりにいつもの路線に乗ることができた。なんだか懐かしさを感じてしまう。


しかしこれは一時的なものでしかない。


夏場までに海外から発電所を持ってくる計画がある。

経団連も企業の夏休みや休日を業界毎にずらすなどといった対策の検討に入った。


目の前の事象に一喜一憂するのでなく、電力に余裕がある今のうちに先の対策を講じなくてはならない。


自分の人生も同じ。
生命の使い道、しっかり向き合ってこれからをどう生きるのか覚悟を決めなくては。


生命をつなげた者の一人として。
事務所の壁面にヒビが入っている。


震災から二週間経ってやっと管理会社が来た。
というか、私が言うまで

「ありゃあ言った方がいい」


と言って何もしない上司らもどうかと思うが。


そして管理会社の説明はもっとどうかと思った。

「我々の専門チームは危険がないと判断しています。ただ検査はお金がかかるし、書面は一人歩きされても困るので口頭で今の回答のみしか対応できません。」


なんだそれ。


何もしてないのと同じだ。


「こちらのビルはオーナー様が投資用物件にされているものですので、信頼できると思います。」

思います、わかりません、すごい人が平気って言ってるからだいじょうぶ…


がんばっているとは思うが、これだけの時間をかけて原発で起こり続ける異常の原因すら掴めず、対処療法しか講じえていない東電と重なって見える。


政府は独自に専門家の招集を始めたらしい。



「刻まれた亀裂」。


近所の小さい時からよく通っている公園に、稲荷がある。


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その鳥居が崩壊していた。

近所にはショールームの大きなガラスが割れて段ボールで補強しているお店もあった。



ビルも原発も政府も、“日常”も街も。

今もまだその刻まれた亀裂を、癒せないでいる。
先日、心配していた岩手出身の同期の子のご家族が全員無事だったとの連絡があった。


本当によかった。


まだまだ心配な状況は続くが、きっとだいじょうぶ。


家族を失う気持ちを、こんな形で味わって欲しくなかったから、本当によかったと思う。


自分は震災の数週間前、父を病気で亡くしたばかりだったからだ。


震災で消えゆく命。
震災と関係なく消えゆく命。
震災の中でつながる命。


すべて同じ生命。


生命と向き合う時なのかもしれない。



震災被害は26兆円、計画停電が1ヶ月で1兆円の損失。
我が国にそんなお金あっただろうか。

イベント業界は相次ぐ見合わせで開店休業状態、飲食業界もイベントシーズンにも関わらずキャンセル続きと流通壊滅の原料不足。旅行業界も同様。
雑誌業界は刷りたくても印刷インクを作る工場が壊滅で思うようにいかない。新聞業界、テレビ業界は広告収入がほぼ0の状態。



無事の知らせ、被害規模。

震災から二週間。

どちらも少しずつ“現状”という形で明らかになってきている。
節電で電車ダイヤは7割に削減、最寄り駅は警官隊が出るような混み合い方でパンクしてしまっている。


仕方なく隣駅まで自転車を毎朝走らせる。45分早起きし、遠回りの電車で一時間以上かけて満員電車で通勤する生活。


しかし、駐輪場も見つかったしこのルートの乗り換えもスムーズにできるようになった。


板に付いたというか、すっかり“日常”は様変わりをしたように感じる。

原発を失ったため、電力不足解消の目処は立っていない。

しかし、冷房を使う夏は今と比べようがないくらい電気が足りない。

冷房が必要な最も暑い時間帯に電力量は上がるので日中の暑い最中、電気が消えることになる。


頼みの火力発電所も復旧の見込みがないことがわかった今、計画停電は冬まで続く見込みだそうだ。


私たちの国はその“日常”そのものの変容を求められているのかもしれない。


最初の山場の夏に「サマータイム」や「フレックス」導入サポート税制なども考えるという話も上がっている。

例えどんなに深刻で辛くても、今の環境から目を背けてはいけない。

解決に向けて、社会全体で一丸となった行動が今こそ必要だ。