ピグでは“荒らし”と言う迷惑な輩がいる。
通路を塞いだり、意味不明なことをしゃべってイベントの進行に割り込んだりする輩だ。
私は最近大喜利にハマっているが、その寄席も例外ではない。
大概、泣き寝入りしてその場所を去る、などの対応をとることしかできないものというのが通例だ。
しかし、今日、それに挑んだ者がいた。
舞台の通路を占拠し大喜利をさせまいという荒らしに対し、正常な大喜利を希望する観客や参加者を誘導し、あへてその会場の別の場所で通常どおり大喜利を行おうというのだ。
はっきり言ってなんの意味もない。たかがネットのピグ。本来は無視して自分が楽しめればいいのだ。
しかし、実際にその場所で荒らしのせいで寄席を見たいのに見れない人々がいる。
困っている人たちがいる。
そしてそんな人たちのために、あえて荒らしに挑む者がいる。
その様子を見ていたら、なぜか自分もこの戦いの結末に興味が湧き、助太刀をしてみることにした。
他の場所からもこの戦いに助力してくれる有志を募るのだ。
「今 ○○の場所で荒らしと戦いながら、大喜利をやろうとがんばっています!応援してくれる人はぜひ来て下さい!!」
ネットの住人なんて冷めていて、こんなこと興味が無いだろうし、むしろ荒らしをしたい輩のほうが多いかもしれない。
そんな気もした。
そんな予想に従うように、呼びかけへの反応は
「誰が行くか」
「行くわけねーだろ、荒らしになんて勝てないもんww」
…というものだった。
そうした野次りの中、それでもあきらめずに呼びかけていると、別場所の大喜利に参加している人の一人が声を上げた。
「俺、行くよ!荒らしぶんなぐってやる!!」
その声に勇気をもらい、あきらめずに別の場所でも呼びかけていると
「私も行く。場所どこ?」
「俺も行ってみようかな」
と言ってくれる人がチラホラ出てきたのだ。
そして当の寄席の方では観客の誘導に成功し、少しずつ参加者も集まり少人数の大喜利がスタートしていた。
そこに自分の声掛けで会場に到着した有志の協力も合わさり、荒らしを孤立させた状態で見事大喜利が形になった。
その時、ついに通路を封鎖していた荒らしが消え、舞台を取り戻すことができたのだ。
会場からは
「88888(=拍手の意)」
「よくやったぞ!」
「ありがとう!」
の声が上がった。
たかがネット、たかがアメーバピグで起きた、たかが一寄席での出来事。
しかし、この戦いは常識だった荒らしへの泣き寝入りを覆した、小さな革命と言えるのではないか。
そんな風に感じた。
この小さな革命の結末は自分にとってやはり非常に興味深く、意味のある物だったと思う。
きっとあの会場にいた人たちも、何かを変えることが、大切なことに気づくことが、できたのではないだろうか。
人々は、心をひとつにできる。
人々は、勝てないはずのものにも、あきらめなければ必ず勝てるのだ、と。
あの会場にいた革命家たちに報告します。
あの場所は、見事自由の手に戻りました。
ありがとう。