水の常識 非常識 040 千と千尋の神隠し ⑧ 千、苦団子でハクを救う | カラダにいい水いい温泉 朝倉一善のブログ

カラダにいい水いい温泉 朝倉一善のブログ

このブログでは、私が体験取材した、心と身体にいい水・いい温泉・飲用できる温泉(源泉)水についての情報を中心にお知らせしていきます。

水の常識 非常識 040

 個々の温泉や名水の他に、心と身体にエネルギー情報をいただくた
めの水の新常識、その常識を阻害してしまう世俗の非常識について
も、毎月お伝えしています。
 今回は、引退を(一応)表明した宮崎 駿監督へのオマージュの意
味を籠めて、最高傑作『千と千尋の神隠し』の“水と温泉”につい
て整理しておきますね。

(本文)

===========
千、苦団子でハクを救う
===========
窓から外に出て、油屋の外壁に取りつけられたパイプづ
たいに走り、非常梯子に飛びついて上り、(千尋の背中
に張り付いていた式神の助けもあり)窓を開け湯婆婆の
住まいに入り込んだ千尋。

「…あぁあ~、敷物を汚しちまって。おまえたち、ハク
を片づけな!
もうその子は使いもんにならないよ!」

湯婆婆がせまり、クッションの山の中に身を隠す千尋。

「・おまえ病気うつしにきたんだな。
  ・おんもにはわるいばいきんしかいないんだぞ。
  ・おんもは体にわるいんだぞ。ここにいて坊とおあそ
  びしろ。
  ・おんもにいくと病気になるからここにいるんだ。
  ・いったらないちゃうぞ。坊がないたらすぐばぁばが
  きておまえなんかころしちゃうぞ。こんな手すぐお
  っちゃうぞ」

などと排他的・独善的な台詞を吐く(ぼう)に遭遇。
湯婆婆の偏執的な愛情の元で過保護に毒された一人息子
である。

公開当時は、顔が似ていて、存命だった孤立する某国の
独裁者をカリカチュアしたものかと思ったほどだ。

「 あのね、私のとても大切な人が大けがしてるの。だか
らすぐいかなきゃならないの。お願い、手を離して!う
ぅっ………
 血!わかる?!血!!」

千尋は白竜(ハク)の血がついた掌を見せてその場を切
り抜ける。

日本古来の妖怪「舞首(まいくび)」を模した、頭部だ
けの怪物である緑色の(かしら)三体が、瀕死の白竜
(ハク)をダストシュートのようなところから落とそう
としていた。

首から上は湯婆婆そっくり、体はカラスという不気味な
鳥の湯バードに攻撃されながらも必死に白竜(ハク)を
守る千尋。

千尋の背中に付いていた式神を介して突然、銭婆(透け
て見える)が現れる。

銭婆の魔法でネズミに変えられる坊。
湯バードは蠅のように小さなハエドリに、頭は三体一緒
に坊に変身させられる。

千尋 「ハクをどうするの? ひどいケガなの」
銭婆 「そいつは妹の手先の泥棒竜だよ。私の所から大事
   なハンコを盗みだした」
千尋 「ハクがそんなことしっこない! 優しい人だも
   ん!」
銭婆 「竜はみんな優しいよ…優しくて愚かだ。魔法の力
   を手に入れようとして妹の弟子になるなんてね。
   この若者は欲深な妹のいいなりだ。さぁ、そこを
   どきな。どのみちこの竜はもう助からないよ。ハ
   ンコには守りの呪(まじな)いが掛けてあるから
   ね、盗んだものは死ぬようにと……」
千尋 「 ……いや!だめ!」

銭婆が坊になった頭の動きに気をとられた隙に白竜(ハ
ク)の尻尾が式神を打ち引き裂いていた。
消えていく銭婆。

しかし、反動で白竜(ハク)と千尋は坊ネズミ・ハエド
リ諸共、ダストシュートに落ちてしまう。

「 ハク、あ、きゃああーーっ!! ハクーーっ!!」

白竜(ハク)の角につかまり落ちていく千尋の脳裏に、
水中にいる幻影が浮かぶ。

後に明かされる、千尋とハクの結びつきの伏線になって
いる。

こうした落ちるシーン、坂や階段、梯子などの上り下り
もただそれだけでドラマチック。映画の醍醐味ですね。

力を振り絞って飛行し横穴に入る白竜(ハク)。
換気扇を突き破って釜爺のいるボイラー室に落ちる。

血を吐きながらのたうちまわる白竜(ハク)。

釜爺 「こりゃあ、いかん!」
千尋 「ハクしっかり! どうしよう、ハクが死んじゃ
      う!」
釜爺 「体の中で何かが命を食い荒らしとる」
千尋 「体の中?!」
釜爺 「強い魔法だ、わしにゃあどうにもならん……」
千尋 「ハク、これ河の神様がくれたお団子。効くかも
   しれない、食べて!

   ハク、口を開けて! ハクお願い、食べて!……ほ
   ら、平気だよ」

千尋は苦団子を口に入れ二つに喰いちぎってみせる。

釜爺 「そりゃあ、苦団子か?」
千尋 「あけてぇっ…いい子だから……大丈夫。飲み込ん
   で!」

白竜(ハク)の鋭い牙の合間に腕をのばし口の奥に半分
の苦団子を入れる千尋。暴れる白竜の口を全身で押さえ
て放さない。

白竜 「グォウッ、グオッ……!」

河の神が与えてくれた苦団子の偉力は絶大で、間もなく
白竜の全身が波打ち黒い血の塊のようなものが吐き出さ
れてくる。

釜爺 「出たっ、コイツだ!」
千尋 「あっ! ハンコ!」

ハンコの上から黒い虫のようなものが逃げ出した。
(湯婆婆がハクを操るために竜の腹に忍び込ませた虫だ
と、後に銭婆によって明かされる)

釜爺 「逃げた! あっちあっち、あっち!」
千尋 「あっ、あっ! あぁあああっ、ああああっ!」

追いかける千尋。そして、
(ベチャッ!)
右足で踏みつぶしてしまうのだ。すかさず、

釜爺 「えーんがちょ、せい!えーんがちょ!!」

千尋が両手の人差し指同士、親指同士をつけて前に差し
出すと、

釜爺 「切った!」

虫の悪因縁をすっかり切り離してくれるのだ。

懐かしい「えんがちょ」である。
「えんがちょ」は、子供の口遊びというだけではない。
地域によって形態の違いはあるが、古来大人も行った穢
れを防ぐための呪(まじな)いである。

最近の“恐れ”を知らない子供たちは「えんがちょ」な
どとはそれこそ縁がないかも知れない。

穢れ・不浄の縁をちょん切る、因果をちょん切る意味か
らきているというが、宮崎監督は、日本の民俗風習の奥
深い知恵の一端をさりげなくちりばめているのだ。

――白竜の身体が見る間に縮みハクの姿に戻っていく。

https://www.google.co.jp/search?q=%E5%8D%83%E3%81%A8%E5%8D%83%E5%B0%8B%E3%81%AE%E7%A5%9E%E9%9A%A0%E3%81%97+%E7%94%BB%E5%83%8F%E9%9B%86&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=13dGUt6rItGRkgWJ64GgCg&ved=0CDwQsAQ&biw=1366&bih=643&dpr=1#imgdii=_
千尋 「ああっ、やっぱりハクだ! おじさん、ハク
      よ!」
釜爺 「おお……お……」
千尋 「ハク! ハク、ハクーっ!
       おじさん、ハク息してない!」
釜爺 「まだしとるがな。魔法の傷は油断できんが……」


http://prcm.jp/list/%E5%8D%83%E3%81%A8%E5%8D%83%E5%B0%8B%E3%81%AE%E7%A5%9E%E9%9A%A0%E3%81%97?page=13             
 
千尋が抱きかかえるハクに、釜爺が杯の水(薬湯?)を
飲ませてやる。

釜爺 「これで少しは落ち着くといいんじゃが……
      ハクはな、千と同じように突然ここにやってきて
      な。魔法使いになりたいと言いおった。
      ワシは反対したんだ、魔女の弟子なんぞロクな事
      がないってな。聴かないんだよ。もう帰るところ
      はないととうとう湯婆婆の弟子になっちまった。
   そのうちどんどん顔色が悪くなるし、目つきばか
   りきつくなってな……」

水の常識非常識 035
http://ameblo.jp/kazgensensui6/entry-11616061133.html
でもふれた、ハクと湯婆婆との結びつきの経緯が語られ
るのだった――。

今回も読んでいただき洵にありがとうございました。
===================================================
*このブログに掲載された体験談の内容は、あくまで個
人の感
想です。
浴用・飲用による効能は、当然のことながら個々人の体
質・
健康状態・環境などによっても違いがでます。
浴用・飲用は必ず個人の責任において実施してくださ
い。
===================================================
                    【ブログ記事の無断引用、無断転載を禁じます】