「魂手形 三島屋変調百物語七之続」宮部みゆき(角川文庫)

 

 

三島屋変調百物語シリーズの第7巻

 

宮部みゆきさんの不思議系の物語は

江戸時代を舞台にしたものが断然面白い

(と、勝手に思っているのですが)

 

 

第7巻は3つの物語を収録

 

第1話「火焔太鼓」

第2話「一途の念」

第3話「魂手形」

 

 

第1話と第3話は

人の身でありながら化物になってしまったという

やむにやまれぬ事情やいきがかりを描いたもの

 

「魂手形」に出てくる幽霊(?)が

なんとも言えない可笑しみがあって好きです

 

 

第2話はちょっと異色で

妖怪も幽霊も出てきませんが

最後まで読むとタイトルの意味がわかる仕掛けで

ええぇぇ、そんなことって、あり?

と思わぬ展開にびっくりしたあとは

ちょっと笑ってしまいたくなりました

 

 

 

三島屋の変わり百物語

先代の聞き手のおちかさんは

まるで自身のみそぎのように聞き手を務めていましたが

 

2代目の聞き手である小旦那の富次郎は

なんだかほわっと軽い感じで

少し危なっかしい感じがしないでもなく・・

 

さて、これからどんな展開になっていくのでしょうか

(単なる ”百物語の収集” で終わるはずがないので)

楽しみです

 

 

 

 

(ほぼ)7月の本箱