11月3日は「みかんの日」なんだそうですね
みかんがおいしい季節になると
いつも思い出すことがあります
乳がんの手術後
抗がん剤を打っていたとき
ワタシも味覚障害になりまして
味がわからない
というか
味がしないものって食べられないんだ
という経験をしました
甘味をまったく感じなくなったので
そもそも甘いもの全般食べられず
バナナはぼそぼそした変なもの
ゼリーは味がしないキモチワルイもの
という感じで、口に入れても飲み込むことができませんでした
味噌、醤油、塩などの調味料は、化学薬品の味
緑茶、紅茶、コーヒーは、泥の味
肉や魚はまったく受け付けず
調味料全般ダメなので、味付けをしたものは食べられず
何を食べていたのか、といえば
炊いたままのごはんにお湯をかけて(なぜか、おかゆはダメ)
ゆでたジャガイモ(塩なんか振ってはダメ)
そのままの豆腐(醤油はもちろんダメ)
・・そんなものばかり、毎日食べていました
あと、かろうじて
酸味のある果物は食べることができました
みかんとか、いちごとか
なかでも、みかんは
ちょうど冬の時期だったこともあって
ホントに重宝しました
ご近所さんからも
庭や畑に実ったみかんをたくさんいただきました
温州みかん、あまなつ、はっさく
昔ながらの、ちゃんと酸味のあるみかんでした
田舎なので
ワタシが抗がん剤で、いろいろ食べられなくなって
でも、みかんは食べられるらしい、という情報は筒抜けで(笑)
たぶん、母が何の気なしに隣近所でしゃべっていたようで・・
でも、昔からの顔見知りの皆さんの心遣いは
ありがたいことだなと思いました
味覚障害は、抗がん剤の終了とともに
すぐに回復しましたが
その後、どういうわけか
味噌汁を飲めない時期が数年続き
生の魚は、食べたい、と思わなくなりました
以前はお刺身大好きだったんですけどね
もちろん、抗がん剤の副作用には個人差があります
同病の知人は、ゼリーは食べられたよ、と言っていました
ほんとに、人それぞれなんだなあ、と思ったものです
今では、バナナもゼリーも、おいしい、と感じます
緑茶も紅茶もコーヒーも、毎日飲んでいます
日々、口にするものを
おいしい、と感じることができるのは
幸せなことですね