朝気分が悪かったが、プールに行くとスッキリ。昨夜は雨だったらしく、トレーに置いておいたおコメに水が溜まっている。鳩どころか雀も食べない。食べ物は有るようだ。あの鳩も体力を回復して古巣に戻ったのかも知れない。

 

プランターを作ろうと思ったが、土が濡れているのでパス。前にも書いたが私はのめしこきだ。桜花病は桜の蕾が膨らんで葉桜になるまで続く。この時期は春耕期でもある。誰でも冬の間になまった体で農作業するから辛い。

 

自分だってこんなに頑張っているのに怠けている。私はとことん農業に向かない。

 

今日は風呂でちょっと余計な話をした。認知症の母の介護が大変だったという話だ。それ以上はしてない。

 

父と母は反対だったが、借金をして事業を拡大した。幸い繁盛したが、季節商売は大変だ。雪が少なければ借金も返せない。それで私が長岡で働いて生活を支える。

 

だが、成功すると、亭主はぐうたらだが、女房はすごいという評判が立った。母は面白くない。何度も「こんなことをしていると家が滅びるよ」と言ったが、嫁姑戦争に母が折れることはない。

 

嫁を守るために事業の撤退を決意した。借金が有るのですぐには出来ない。その頃は子どもたちも小さく家内が働けない。本当に貧しかった。その時、ふと思った。最後は介護だよな。

 

普通は親と縁を切る。わたしたちも切った。じゃあ、4人の兄弟の誰が見る。人は誰かの世話にならずには逝けない。尻尾の長い私達しかいない。他は尻尾切って、兄貴が悪いと逃げる。

 

日本の現代民法は西洋法の丸写しだから矛盾に満ちている。子供が大きくなると親元を離れて独立する。残された親で養老院に入れるのは僅かで、後は野垂れ死ぬ。アーメンと嘆く仕草をすれば社会的に許され、遺産は平等という法律だ。嘆かない者はムルソーのように処断される。異邦人は特別な思いで読んだ。

 

日本では施設に入るにも介護責任者がいる。介護責任者は要介護者が損害を与えれば損害賠償義務が生じる。JRで認知症患者が起こした事件は最高裁まで行った。現行民法上では親を見捨てた者が正義だ。そして葬式で嘘の涙を流す。

 

介護保険も、老いれば自分で手続は出来ない。その手続をすれば介護責任者にさせられる。つまり連帯保証人になる。このへんの法律関係は調べた。

 

私達は法律に反して介護した。その過程で倫理的には問題だが、合法な手続きもした。なんたって法律の網の目をかい潜らなければ親の介護も出来ない。そのことに後悔ない。豊かな心を得たからだ。

 

我が家には2つの仏壇がある。これは遺言で撤去してもらおう。遺言なら子どもたちも従うだろう。

 

60代は介護に明け暮れた。

 

父と母の死に涙はない。やるだけのことはやった。目薬をさせば完璧だった。