順天堂大学の授業の一つは、ほぼ全員が中国の華南師範大学からの留学生だ。マジメで大人しい性格なので教えやすいのだが、なにか物足りない。よくよく聞いてみると、彼らの高校生活は朝6時に授業が始まり、夜10時に終わったという。食事の時間も短く、パンを呑み込むような忙しさだったらしい。その送迎をする親も大変だ。
体育の時間は週に一度だけで、何の部活もなかったという。地獄のような詰め込み教育だ。若者の青春を奪い取るような教育は、犯罪に近い。そんな地獄の体験を持ちながら、それでも自分たちは中国で日本語教師になりたいというのだから驚く。あれだけ反日感情が根強く残る中国で、日本文化を日本語で伝えたいという彼らの思いを大切にしたい。
詰め込み教育は、韓国・台湾・シンガポール・日本にも蔓延している。アジアの希望は若者にあるわけだから、学校を開放的で楽しい学び舎に大改革すべきだ。一般的に高い知能をもつアジアの若者の、未来への想像力を逞しく育てなくてはならない。それが、真の教育だ。


