服薬しているメトトレキサートについて、
少しだけ深く調べてみました。
メトトレキサートが開発されたのは1940年代。
初めて小児白血病に投与されたのが1948年なので、戦後すぐですね。
抗がん剤開発の黄金期でしょうか。
1963年に経口薬、68年に注射剤が承認されて、
その後は、白血病以外のがんにも使われるようになりました。
その間、1950年代に入って関節リウマチや、
尋常性乾癬に対する有効性が示され、1988年には米国医薬品局に
RA(Rheumatoid Arthritis/関節リウマチ)治療薬として承認されました。
日本においては1999年に承認が下りて、
2011年には週16㎎までの高用量使用や、
第一選択薬としての使用が可能になりました。
メトトレキサートは免疫抑制薬ですが、その作用は代謝拮抗です。
がん細胞が増殖するのに必要な葉酸の代謝を阻害して、
核酸やたんぱくの合成を抑制するわけです。
だから、服薬の後は葉酸の錠剤を飲んで、
身体に必要な葉酸を補っているわけですね。
なお、MTXは葉酸の構造を
たった2か所変えただけの物質なのだそうです。
高い有効性、継続率、骨破壊進行抑制効果などがあり、
関節リウマチの治療薬としては
アンカードラッグ(中心的役割を担う薬)として、
そして第一選択薬として世界中で広く使われています。
約5、6割に関節の痛みや腫れが軽くなる効果が見られ、
2割くらいがほぼ完全に関節痛や腫脹がなくなる
寛解状態になるとのこと。
また、寛解状態になると、関節破壊は完全に止まり、
壊れた骨の修復が見られる場合もあるとか。
と、ここまで見ると、関節リウマチにとっては
なくてはならない、重要な位置を占めるお薬ですね。
でもお薬には副作用がつきものなんですわ。。。
続く