『エンター・ザ・ミュージック』

BSジャパン 毎週火曜 夜11時放送のマエストロ藤岡幸夫司会の音楽番組

「音楽は世界を豊かにする!」をコンセプトに届けてくださるその番組は毎回本当に興味深くて
ややもすると偏りがちな嗜好の世界を広げてくれる

ゆったりとこの番組を楽しみたいので まとめて観る事が多いのだけど
今回は6月分を視聴

6/16日放送の「夏の夜にオーケストラで楽しむ千夜一夜物語」
リムスキー=コルサコフ作曲 交響組曲「シェエラザード」の回がとても良かった!

有名なアラビアンナイトを元に作られた交響組曲

王妃の不貞に女性不信となったシャリアール王の
国の若い女性と一夜をともに過ごしては処刑するという非道を
止まらせるために 才女のシェエラザードが次の夜もまたその次の夜もと
続きを聞きたくなるような寝物語を繰り返すという物語に添い
各楽章の演奏がマエストロの誘いで繰り広げられる
時折 演奏中にも「藤岡メモ」として加えられている

第1楽章
コンサートマスターの岩谷さんヴァイオリンソロによる「シェエラザードのテーマ 」
いわゆる主題
王妃が幻想的にゆるゆると物語を語り始める
そう あの有名な旋律
これは王だけでなく夢見心地だ

どの楽章も豪華でドラマティックで素敵なのだけれど
特に第3楽章が素敵!

藤岡メモには
「クラリネットが夜風のようにささやく
この後様々な楽器が同じように演奏する 」
とある

クラリネット~フルートと語り継がれていく
それは寄せては返す恋心のようでもある

各楽章の初めに 物語のはじまりはじまり~とでも言うように必ず奏でられる主題「シェエラザードのテーマ 」が無い
途中には奏でられるのだけれど…
それはシェエラザードが物語の中の登場人物のように
そう 王子はシャリアール王 王女はシェエラザードというように
王に語りながら自らも恋をしていたのだと

第4楽章も祭に王の威厳 難破と変化に富み終曲

第2&第3楽章にあった同じメロディーをオーケストレーションで受け渡していく様は
これぞオーケストラ!の醍醐味!!
感動のうねりも同時に寄せてくる

この放送回の演奏は奈良100年会館での演奏なので今年の3月の奈良定期だと思われるのだけど
私好みのプログラムだったのねぇ
これは聴きにいけなくて惜しい事をした…

7月放送分はまた後日に観賞しよう
平原綾香さんもゲストにご出演だったし拝見するのが楽しみ~

さて そのマエストロ藤岡!

いよいよ 7月19日(日)『題名のない音楽会』放送では
私の大好きなお二人の指揮者 夢の共演!!!

佐渡裕さんと藤岡幸夫さん

シベリウス生誕150年にあたり
日本にシベリウスを浸透させた指揮者渡邉曉雄さんの最後の愛弟子としてご出演なのだそう

音楽への熱い想いを持たれるお二人の火傷しそうなやりとり(会話)が期待出来そう
そして演奏曲は…
マエストロ藤岡が最も愛する交響曲 シベリウスの5番

ますます楽しみ~