学校の給食というのは、地域や学校によっていろいろな特色があるものです。
ご当地メニューが用意されているところもあれば、使う食材が地産地消で、その地区の名産品が使われていることもあります。(同じ卵でも、わざわざその地区で生産されている「烏骨鶏の卵」とか。)
「和食献立の日」などが設定されているところもあります。
食育が大きくとり上げられ、栄養教諭という職種の先生が採用され始めた頃から、厚生労働省と農林水産省が策定した「食事バランスガイド」(コマのような形の図のあれです。)も、よく見かけるようになりました。
そんなこともあって、「一日に何をどれだけ食べたらよいか」 などは、一般の家庭でも理解しやすくなったんですね。
学校の給食はずっと昔から、毎月献立表が各家庭に配布され、その日のメニューの栄養バランスが、わかりやすく書かれていました。
肥満の対策とか、成長過程で必要な栄養の摂取とか、そういったものについて、いろいろと考えられているわけです。
ところで、学校給食には、自分の学校の給食室で自分の学校の分を作る自校給食と、その地区の学校全部の分を給食センターで作るセンター給食があります。
現在私がおります学校は、自分の学校に給食室があり、自校給食をやっています。
転勤してきたときのことでした。
最初の給食を口にしたときは、ちょっとびっくり。「・・・。???」
なぜならば、汁物も、和え物も、ほとんど味を感じなかったからです。
しかし、子どもたちは普通に食べています。おかわりもします。
そんな毎日がしばらく続きました。
「んー、味がない!」
同僚に聞いてみました。
「味がないんですけど、ここの給食。汁物だけはかすかに感じますが。」
「あ、ここのはね、前から、学校の方針で、塩分を極力控えてあるらしいの。慣れますよ、そのうちに。」
塩分の影響がもとで起こる病気を経験した学校長の時代に、子どものうちから塩分を控え、薄味に慣れさせようとこのような味付けに変わってきたとのこと。
今ではすっかり薄味に慣れ、素材の味を味わったりしています。
栄養バランスだけでなく、塩分というのも、健康に関与する大事なポイントなんですよね。