大震災前まで、私たちの日常生活では、食料はどこででもたやすく手に入り、その種類も大変豊富でした。
しかし、震災後は、避難所の生活を余儀なくされた方はもとより、家の倒壊を免れ、その場にとどまることができた場合も、ライフラインが分断され、物流がストップすると、食事を整えることは、困難を極めました。
そんな中で、何があれば命と健康を保持できるのでしょうか?
その答えは、先人の知恵の中にあったのです。
まず必要なのが、水と卓上コンロ。
これで、ご飯と味噌汁の調理が可能になります。
体を動かすにはエネルギーが必要です。ご飯には、そのエネルギーになる糖質が多く含まれています。
味噌の原料になる大豆には、体を作るもとになるタンパク質が多く含まれます。
不足するとからだがだるくなったり体がむくんだりするビタミンB1も大豆からとることができます。
高野豆腐(地域によっては「凍み豆腐」)などを常備しておけばOKでしょう。
では、このような時に、味噌汁の中身に入れる具は、どうしたらよいでしょうか?
体内の細胞をつなぐコラーゲンの育成にはビタミンCが必要です。
これが不足すると、歯茎から出血しやすくなったり、皮下出血が見られたりします。
ビタミンCは、果物に含まれるイメージがありますが、ジャガイモ、サツマイモなどの芋類にも多く含まれています。
今回の原発事故でヨウ素については、ヨードを含む海藻が効く、いや効かないなど、いろいろな意見はありましたが、普通に栄養素という面から考えれば、乾燥わかめなどの保存食も、頼もしい味噌汁の具になりますね。
5・6年で学習する家庭科の中に、「ごはんとみそ汁」の学習があります。
米飯や味噌汁が、我が国の伝統的な日常食であることを理解し、調理ができることを目指しています。
4年ぐらい前から、食育にも力が入れられています。この方
とこの方
のブログにも、食事と健康のことを考えさせてくれる記事が載っています。