米東部でM4.8の地震 過去140年で最大NYは一時騒然

米東部で起きた地震について速報するCNNテレビ=米ニューヨークで2024年4月5日、中村聡也撮影

米東部で起きた地震について速報するCNNテレビ=米ニューヨークで2024年4月5日、中村聡也撮影© 毎日新聞 提供

 米地質調査所(USGS)によると、東部ニュージャージー州で5日午前10時20分(日本時間5日午後11時20分)ごろ、マグニチュード(M)4・8の地震があった。ニューヨーク市を含む地震が少ない東部から北東部にかけて揺れが観測され、CNNなど主要放送局は現地からの中継で速報を流した。

 

 米メディアによると、周辺地域で観測された地震としては過去140年で最大規模という。震源から約70キロ離れたニューヨーク市在住のクレア・ガルシアさん(23)は「家の洗濯機がガタガタ揺れたと思ったら地震だった。普段慣れてないからびっくりした」と話していた。同市にある国連本部で安全保障理事会を取材していた米メディアの記者は「爆発かと思った」と驚いていた。

 

 米メディアによると、現地時間の5日昼時点で具体的な被害の情報はない。ニューヨーク市のアダムス市長は同日の記者会見で、余震に注意するよう呼び掛けた上で「いつも通りの日常を過ごして」と述べた。バイデン米大統領も報告を受けたという。

 ニューヨーク市内では、携帯電話に地震発生を知らせる緊急警報が遅れて通知され、数時間後に届いた例もあった。アブレウ市議はX(旧ツイッター)に「地震に驚いたのか、遅れて鳴ったアラートに驚いたのか分からない」と投稿した。ニューヨーク市によると、市内にある100万棟近い建物の大半は、現行の耐震基準が定められる前に建てられたという。【ニューヨーク中村聡也】