再利用難しい太陽光パネル、

透明な板ガラスに再生…AGCが実証試験に国内初成功

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AGC© 読売新聞

 ガラス大手AGCは、再利用が難しいとされる太陽光パネルに使われるガラスから、

な板ガラスを作る技術の実証試験に国内で初めて成功した。

太陽光パネルは2030年代後半に大量の廃棄が想定され、廃棄物を減らす取り組みが求められており、

AGCは事業化の検討を進める。

 太陽光パネルで使われるガラスは樹脂などが強く接着されていて分解しにくいほか、ガラス自体にも再利用の妨げとなる光の透過率を高める成分が含まれている。そのため、建築物の窓などに使う板ガラスへの再生は困難とされ、埋め立て処分されるものが多い。

 新たな技術は、化学メーカーのトクヤマが持つ太陽光パネルに熱を加えて分解する技術を活用した。AGCの板ガラスの原料比率を調整する技術を組み合わせ、建築物の窓などで使用できる品質を確保した透明な板ガラスの製造が可能になった。

 国内では、12年に再生可能エネルギー由来の電気を電力会社が固定価格で買い取る制度(FIT)が導入され、太陽光パネルの設置が急拡大した。太陽光パネルの耐用年数は20~30年とされており、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)によると、35~37年頃に廃棄のピークを迎えるという。