「政治不信が最悪」岸田首相支持率

裏金問題直撃 2月世論調査

 

首相官邸に入る岸田文雄首相=東京都千代田区で2024年3月7日午前9時37分、竹内幹撮影© 毎日新聞 提供

 岸田内閣の支持率が低迷している。毎日新聞の2月17、18両日の全国世論調査で支持率は14%と内閣発足後の

最低を更新し、不支持率は82%に上った。

有権者の支持離れはどこに原因があるのか。調査回答者の自由記述から探った。

 

 調査は固定電話と携帯電話のショートメッセージサービスを組み合わせて実施した。このうち携帯電話で回答した453人を対象に岸田内閣を支持する理由、支持しない理由を自由に書いてもらい、344人が回答を寄せた。

 不支持の理由では、自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件への不満が目立った。「裏金問題について責任を果たしていない」(30代男性)、「裏金問題で政治不信が最悪なのに改革への意気込みが全くない」(70代男性)など政権の対応が不十分だと感じる人が多い。

 

 調査後、衆院で2日間の政治倫理審査会が開催された。しかし、実態解明は進まず、「パーティー券の裏金問題をしっかり精査し処罰してほしい」(70代男性)と望んだ人には消化不良だったと言える。

 

50代男性は「以前は支持していたが、続々と出てきた(裏金問題の)金額の総額を見ると、庶民の立場では理解できなくなった」

40代女性は「裏金を受領した議員には遅滞上乗せで課税し、議員辞職させるべき」

40代男性は「どんどん生活が厳しくなる中、国民に寄り添った対応をしていない」

50代女性は「物価高で国民が疲弊しているときに、防衛増税、インボイス制度など平気で推し進める」

 

。調査後、日経平均株価は史上最高値を記録した。

調査では新NISA(少額投資非課税制度)を評価する記述もあったが、

国民の生活実感からすると、株高が支持率上昇につながるかは見通せない。