アメリカの陸、海、空軍では、即効性のある痛みの治療として、耳ツボ治療が行われています。


NHKで取り上げたので、以前に書いた記事を再アップしてみました。

 

ダイエットブームで、知られることになった耳のツボですが、実はその後、研究が進められて、過去の常識とは異なった、さらなる発展を遂げた姿を、私たちに見せ始めています。

日本では、あまり知られていないことですが、アメリカの陸、海、空軍では、即効性のある痛みの治療として、軍医により開発された、耳ツボを使った治療が行われています。

最小限の道具のみで行うことができる、耳ツボ治療のような鍼灸は、戦場という過酷な場にあっては、非常に都合の良い治療となるのでしょう。

また、そうした耳ツボ治療の研究の成果が、災害で被災した人々にも、実際に応用され、成果を上げているそうです。

そういった意味で、アメリカ軍の軍医には、鍼灸を研究し学んでいる方が、割合と多いそうで、私どもの行った、アメリカでの鍼灸セミナーにも、やはり軍医の方が参加されていました。

さて、このアメリカ軍が、実践している耳のツボですが、通常、鍼灸師が使用する耳のツボとは、かなり異なった位置と使い方をしています。

簡単に言いますと、ここまで、耳ツボ、という言葉を使ってきましたが、ツボというより、より実態を正確に反映した、脳神経の反応点としての色彩が強いものということができます。

このことは、私が臨床をしながら撮りためてきた、病気や怪我の症状がある人の、耳に現れた反応点の写真と、ほぼ一致していることからも、納得できる研究結果であると考えられます。

それらの耳の治療ポイントは、一般的に、耳のツボ、と言われている場所と比較しても、非常に高い効果が得られることは、どうやら間違いないようです。

アメリカ軍軍医の開発した耳ポイントが、そこを見事についているのは、やはり流石だと感嘆するしかありません。

従来からの思考に、執着してしまうと、恐らくその可能性には、気がつかないでしょう。

耳の勉強をして、およそ30年になりますが、アメリカが、耳介のハリ治療の本場に、なりつつあります。