様々な後遺的な症状など自律神経(迷走神経)によると思われる不調は、耳介に最適な刺激をすることで、想像以上の変化を見ることがありますが、それは耳だけで全てOKというわけではありません。耳から脳神経を通してコマンドを伝えるのと同時に、脳からの指令が全身に伝わる様に、体にある通路を整備しておく必要があります。その主な通路が背骨の中を通っています。そこにお灸をするととても効果的です。

また、これまでの耳介の臨床の撮影記録から、いわゆる耳のツボの位置と症状には、必ずしも相関性がありません。つまり同じ感染症での発熱などの症状でも、反応の出る場所が違うことが記録されています。耳介に現れる反応は、脳内ファイルの関連性と耳介の支配神経によって表現されていると思われます。これは学会発表で指摘した通りです。耳介のツボに合わせて刺激をするより、脳を介した自律神経からの情報に合わせて行った方が、より効果的だと言うことができます。