ですので、「リトミック」を行って、一番生徒数の多いクラスは1歳児さんだったりします。
ところが、1~3歳児のリトミックレッスンは、まだ「リズム遊び」に近い。
私は、本当に「リトミック」と呼べるようになるのは、私たちの行っているレッスンでは、4歳児以降と考えています。
楽器を始める前に是非行って欲しい内容です。
リトミックの創案者ダルクローズは、著書の中で「音楽教育のあるべき姿」について、たくさん語っています。
私は「せっかく同じ時間、同じお金をかけるのなら、わが子に良い教育を授けたい」と考えていましたが、一般的には、ただ「音楽が鳴っていて、楽しければよい」と思っていらっしゃる方も少なくはないようです。
「楽しさ」の質にもいろいろありますよね。
ただ、気分を高揚させ「楽しい」と感じることもあれば、知的に遊び、理解、達成感を伴った「楽しさ、充実感」を感じることもあります。
「幼児リトミック」に何を求められているのでしょう?
心身を解放し、音楽を楽しむ場として?
発達を促す手段として?
情操教育として?
表現の場として?
音楽の基礎を学ぶ手段として?
どれも間違ってはいないのですが、「リトミック」は、そもそも音楽の諸要素を全身を使って理解していくための音楽教育であり、それが幼児においては、あらゆる分野に共通する基礎能力を培い、心身の発達をも促すと考えられているのです。
普段の生活の中で、子供たちに「考えること」や「聴くこと」を教えることは難しいですが、リトミックは「考えること」「聴くこと」なしに行うことは出来ません。
また「音楽を学ぶこと」抜きに行うものでもありません。
知的な遊びの中で、全身を使って、音楽の諸要素を感じ取り、音楽と結びつけながら、心身の発達も促していくのです。
「食」に喩えるとすれば...
喜んで食べるからと「ジャンクフード」や「スナック菓子」を与え続けるのか
栄養のバランスを考え、身体を作ることを考えた食事を与えるのか
という選択ではないでしょうか。
私は、自分たちに出来る精一杯で、成長期の子供たちに、温かくて彩りの良い、思わず手を伸ばしたくなるような、美味しい食事を提供したいと考えています。
最初のうちは、離乳食をスプーンで口まで運んだとしても、子供たちは、やがて成長と共に、自分の歯で噛み砕き、自分から食べたいという欲求で手を伸ばすようになります。
子供に何を与えますか?

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