砂漠編(上)
✨1日目、8時半、25℃、晴れ✨
先生と共に
砂漠を車で移動する
一博「僕は今、
内モンゴル巴丹吉林という場所にいる。」
バダインジャラン砂漠←Wikipedia
一博「人生で初めて砂漠に来た!」
先生「この砂漠は他とは違う点があるんだ。
砂丘は同じだけど、
斜面が急でかなり高いんだよ」
先生「砂丘の向こう側が
どうなっているのか誰にも分からない。
大きな斜面かもしれないし、
小さな丘なのかもしれない」
一博「砂漠には様々な危険がある。
太陽の照りつけは激しく、水源は限られている。
熱中症のリスクが高いだろう。
今回の最終目標は
自分の力で一番高い砂丘に登ることだ。
実際にどんな体験をするのか、
今はまだ分からない。
危険な事を恐れない人はいない。
今回、同行してくださる専門家は
経験が豊富な吴先生です。
先生は以前、
フランスの空挺部隊にも所属したことがあります。
このような経歴を持つ専門家は
少ないと思います」
先生「吴鑫磊と申します!
軍隊での経験は15年。
フランスにいた頃は
砂漠での任務も経験しました。
まず、一博が砂漠で一番必要な準備は
心構えです。
これまでに番組を通して
様々な経験してきたけれど、
最後の砂漠では自己ルート開拓という
かなり難しい課題が待っています。
彼自身、たった独りで完遂せねばなりません」
程耳監督「この番組の発起人として
何を得たかった?」
一博「新鮮さを経験したい気持ちがありました。
番組をご覧になった皆さんは、
おそらく、ふとした瞬間に
この企画の意義を感じる場面があるはずです」
先生「じゃあ、ここら辺で
一旦、車を停めよう。
タイヤの空気を少し抜いておこう。
空気を抜いた事はある?」
一博「無いです。
でも、砂漠のような柔らかな地面では
タイヤの空気を少し抜いた方が
良いのは知っています」
工具で空気圧が0.8以上になるよう調整する
先生「じゃあ次は車に旗をつけよう。
旗がないと砂丘を越えた時、
この車が見つけにくくなるからね」
車の屋根に目印となる旗をつけた
先生「これまでとは異なる方角に向かうよ。
この地図を見て
東西南北が判断できる?」
一博「できないです…」
先生「これはここの衛星画像だ。
あえて僕はここに東西南北を書いていない。
例えば、この時刻に太陽が東にあったとする。
風向きは西北だ。
その場合、この図の北はどこになると思う?」
一博「こっちが北だ」
先生「そう!大正解だ😆👍素晴らしい!!
そしたら、北に目印をつけるんだ」
一博「最初にスタート地点を探して
向かうべき方角を判断するのか!」
車のボンネットの上に地図を広げて
自分の位置と向かう方角を探す
砂漠の地図も一緒に見ながら
砂丘の位置や傾斜を確認していく
先生は答えを明確に示すことはせず、
全てを彼自身に判断させた
先生「砂丘の高さではなく、
傾斜の角度が大事だよ」
一博「紙に書いたルートを
自分で覚えなければならない。
ナビだったら完全に頼ればいいけど…
ルートを覚えても
知らない道を進むのは難解だ」
先生「暗くなる前に
目的地に着けるように頑張ろう!」
自分で判断したルートを車で進む
道の途中、ラクダを見つけたりした
小高い砂丘に遭遇し、
越えられるかどうか試す
先生「車が斜めになって越えられないようだ。
バックさせてみて」
一博「はい!」
先生「遠くからもっと加速させてみよう。
ダメだね。他の道を行こう。
太陽光で起伏が見えにくいことがある」
一博「最初に斜面に遭遇した時は
少し怖かった。
車が斜面を上がる時、横転しそうで怖かった」
先生「もっと踏み込んで!
アクセルを全開に!よし!越えたぞ!
少し停まって、あとはゆっくり降りて」
一博「本当に起伏が見えない!」
先生「そう。太陽光で平らに見えてしまうんだ」
一博「高い砂丘と凹みが無数にある。
非常に危険な場所だ…」
覚えたルートを進む
途中、斜面を越えようとした所で
車がスタックしてしまった
先生「スタックだ!ちょっと待ってて。
慌てて動かさないで。
速度が足りなくて
斜面を越えられないと
頂点でスタックしてしまうんだ。
車の重みで砂が平らになってる。
だからタイヤが浮いて進めないのが
今の状況だよ。
よくあることだから問題ない」
一博「前にもスタックを経験した。
泥に嵌まって動けなくなったことがあった。
砂漠だと動けば動くほど
車体が沈んでいくような感覚があった」
先生が車外に出て状況を確認する
先生「こっちのタイヤは
そんなに深く沈んでない。
反対側が浮いてて動けないみたいだ」
先生の指示に従って
ハンドルを操作して何度かバックさせる
やがてタイヤが砂に接地して
抜け出すことに成功した
先生「よし!回避したぞ!」
一博「ナイス😆👍」
再び、道無き道を運転する
速度が速すぎて車が大きく跳ねた
一博「車を崩壊させてしまいそうだ…笑」
先生「(笑)よくあるジャンプだから大丈夫!
湖が見えてきたね」
✨1日目、13時半、40℃、晴れ✨
湖に辿り着く
先生「見て!淡水か塩水か分かる?」
一博「(辺りを見渡す)淡水だ!
だって鳥がいる!」
先生「正解だ!
鳥がいるということは魚がいるはず」
一博「おぉぅ💚」
車を降りて魚を捕まえることにした
一博「砂漠の途中で
こんな素敵な風景が見られるなんて!
湖のこういう情景には初めて出会った。
青い空、黄色の砂漠、緑の植物。
くっきりと分かれた
3色の美しい風景だ😲✨」
前もって何かを準備する?」
一博「ないと思います。
プラス思考なので気楽に考えます。
少しずつ試してみて、
自分が完遂できるのか見通しを立てます」
湖の側にある草むらに移動する
先生「このような野外の草むらに入る時は
注意深く危険な虫がいないか、
蛇や蠍が通った形跡がないか
調べてから中に入ろう」
一博「そうだ!砂漠には蠍がいるんだ😬」
先生「この草は素手で根を掴んで
引き抜こうとすると手が傷つけられるから
気をつけてね!」
一博「なるほど…」
先生「他の生物に食べられないように
自己防衛している植物なんだよ。
わお!ここにラクダの毛が付いてるぞ!
これは火をつける着火剤になるよ」
先生に様々な知識を教わり、
魚を捕る網などを準備する
先生「さあ、これらの道具を見て
どう獲物を捕らえるか考えてみよう。
君がリーダーだ。
僕に何かして欲しい手伝いがあれば言ってね」
一博「まず網の長さを見てみようかな…
どうやって広げたら効率的かな?
水深が深い所に入れて、
木の棒とかで固定すれば良さそうだ!」
先生「じゃあ、車にある旗の棒が使えるかもね」
旗の棒を外して湖まで持ってきた
先生「水はどんな味かな?…ん…少し塩味がするよ」
一博「んん…確かに塩味がする」
先生「土壌に鉱物あって、
それが溶け出してるのかもしれない。
網を仕掛ける場所を考えようか…」
一博「草がある所がいいかな。
僕が水の中に入りますね」
先生「本当?良かった…
僕は入りたくないと思ってたんだよね…笑」
網の片側を持って水の中を進む
どんどんと深くなっていく
一博「とても歩き辛い…
足が持ち上げにくいな…あっ!魚が跳ねた!」
一博「先生の教え方は
すごく興味深いんです。
直接的には教えてくれないんだ。
まず考えさせてくれる。
今ある道具や身の回りの物で
どうしたら目的を達成できるか
考える時間をくれる。
それから臨機応変にアドバイスも
的確にしてくれた。
自分で考えると
深く記憶に刻まれるという事を
教えてくれたんだ」
✨1日目、14時半、42℃、晴れ✨
木陰で休憩した
先生「休めたかい?これからどうする?
水を確保しに行くか、魚を捕るか
君が決めてね」
一博「先に魚捕りをしてから水を確保したい。
たぶん魚捕りをしている最中でも
喉が渇いて水を飲む必要があるから
水筒が空になっていくと思う」
先生「分かった!そうしよう。
一つだけアドバイスするね。
これから乗るボートにも水は積めるよ」
一博「なら先に水を確保してから
魚捕りをしよう!」
先生「じゃあボートに空気を入れよう!」
ボートに乗って湖の真ん中まで進む
アドバイスの通り
まず水を汲んで、
これから使うための水を確保した
旗の棒の先に
靴をつけてオールにする
ボートを漕いで網に近づく
ボートには紐がついていて
岸から先生も引っ張ってくれた
網の近くで魚を追い込むため
水面を叩く
先生「あっ!一匹見えたよ!」
一博「うん!小さいけど一匹かかってる!」
網を引き上げてみると3匹捕れていた
先生「たった3匹だけど
とても貴重な食料だ!」
一博「後半に向かって
食料は減って行くから大事にしよう」
先生「今日の夜は
あそこら辺にテントを設営しようと思ってる。
不毛の地で何も無い所だよ」
一博「薪になりそうなものを見つけたら
持って行こう!」
枝をたくさん拾って車まで戻る
魚を車に置いて干した
一博「もう天日干しが完成してるよ!」
先生「じゃあ車外に吊るしておいて!
僕は靴下で氷水を作ってあげるね。
とっておきのマジックを見せてあげよう✨
車を発進させたら風が吹いてきて
温度が下がることで氷ができるはずだ!」
車を再び発進させる
先生「野外生活をたくさん経験してきた?」
一博「この番組で少し体験しただけです。
経験とまでは言えないかな…
熱帯雨林に行って
その環境を観察したり、
高い木に登ったり、滝を降りたりしました」
先生「潜在的な能力を刺激するような
体験はあった?」
一博「少しだけ。
前回のロッククライミングでは
途中で雨が降ってきて、
岩壁が濡れて滑りやすくなってしまった。
その時、このまま完遂できるのか、
危険すぎるかもしれないとか
色んなことを考えました」
先生「心配しただけ?
それとも実際に収録を止めることに?」
一博「心配だけです。
危ないかな?って考えていただけ」
先生「すごいね!君は素晴らしい戦士だよ!」
一博「ははは😂
止めたいとは思わなかっただけですよ😊」
先生「何かの限界点を突破しようとする時、
物事を冷静に評価して
理智的に考えられるのは素晴らしい事だよ!」
一博「はい✨」
一博「以前、大老师に言われて
ずっと覚えている言葉があります。
"努力をした者だけが
才能の重要性に気づくことができる"
どんなに才能があったとしても
努力が無ければ、
行きたい場所には辿り着けないのだと
教えてもらいました」
広大な砂漠を進んでいく
先生「そう。夕日に向かって進めば大丈夫」
✨1日目、19時、35℃、晴れ✨
日暮れ前に目的地に着くことができた
一博「ここが野営する場所かな?」
先生「じゃあ、約束の氷水をあげよう!」
一博「…うわぁ~😳冷たくて美味しい💚」
一博「缶詰を持ってきた。
魚の缶詰と牛肉の缶詰!」
先生「じゃあ僕は"面鱼"を作ろう!」
一博「麺を作る材料を持ってきたの?
やったー💚」
火で材料を加熱しながら語り合う
先生「今日1日を一緒に過ごして
運転技術には何も問題は無いと思ったよ。
方角さえ分かれば
スムーズに進めると思う。
君の能力は僕が考えていた以上だった」
一博「だいたいの事は理解できました。
ただ、まだ経験値が少ないので、
もっとこの環境に慣れることが必要だと思う。
地図とか方角とかも
まだまだ学ぶべき事はたくさんある。
フツフツしてきた!沸いたかな?」
先生「だいたいの物は加熱すれば食べられる。
人間の食事は難しく考えなくてもいい。
そういえば、出身はどこなの?」
一博「洛陽です。」
先生「僕も洛陽に住んでたよ。
小1の頃は洛陽で過ごしたんだ」
一博「え?!本当に?😳何小学校?」
先生「〇〇だよ」
一博「わあ!一緒だ…」
先生「は??…うそだろ…??😲」
一博「あはは!本当だよ😆」
先生が学校の先輩だったと気がつき
さらに楽しそうに語らう
煮えた麺に湖で捕れた魚を入れた
先生「どんな味?」
一博「…😐ん…湖の味」
先生「…本当だ。骨と皮しかないね。
でも車外に吊るせば
干し肉ができることが証明できたね」
一博「うん…」
砂漠で食べ物を手に入れるのは
やはりとても困難だった
一博「現実世界もゲームの世界と同じだ。
例えばゲームのスタートで
キャラクターに"王一博"という名前をつける。
そして、そのキャラに技能を
身につけさせてゲームを進めていく。
技能は段階ごとに高くなっていく。
パワーが残り少なくなったら
休憩させる、みたいな過程を経ていくんだ。
例え話だけど、
現実でもそんな風に感じる時がある」
夜になってテントに入った
今日の気持ちを録画する
一博「さっき先生に教えてもらって
たくさんの星を観察してきた。
写真もいっぱい撮れたよ!
今日はだいたいスムーズに進めたと思う。
少しずつ慣れていきたい。
今は適温。暑くもなく、寒くもない。
とても快適だ。おやすみ〜」
✨2日目、8時、23℃、晴れ✨
先生「おはよう!よく眠れた?」
一博「はい!でも夜中は少し寒かった…」
火をつけてコーヒーを作る
先生「砂漠の砂と海岸の砂では
寝心地に違いはあった?」
一博「海岸だと波の音が聞こえて
心地よく眠れる気がする。
でも僕自身はここの方が
深い眠りだったかな😊」
先生「そうなんだね!
ここからは未開の地を進むことになる。
君自身でルートを探してみてほしい。
地図によると
また湖を見つける事ができるはずだよ。
そしたら次の地図に進んで行ける予定だ」
一博「分かりました!」
先生「ここまで辿り着いたら
パラグライダーで
上からルートを探す経験もしてみよう!」
テントを片付けて出発する
先生「パラグライダーには乗ったことある?」
一博「はい。風に乗って滑空する感じ!
とても楽しい乗り物💚」
車を停めて進むべき方角を探す
先生「今12時。太陽は真上だ。
方角が探しにくいパターンだね」
一博「はい…でもこの青い線は分かってる」
先生「うん。自信を持って決めていいよ!」
車体が大きく上下させながら
上りと下りを繰り返して
見渡す限りの砂漠を進んでいく
✨2日目、14時半、36℃、晴れ✨
先生が設定した目的地に
無事に着くことができた
先生「ここからはもうこの車では進めない。
あっちにこれから乗る車を用意したよ。
あの旗が見えるかい?」
一博「はい」
先生「あれが君の新しいスタート地点だ!
あの側に2人の先生が待機していて
パラグライダーで上空から
ルートを見る手伝いをしてくれるよ。
君が明日、登るまでのルートだ」
一博「分かりました!
パラグライダーは降下する地点が
決まってますか?」
先生「ははは!もちろんだ!
他の場所には飛んで行かないよ。
大丈夫!どこに飛ばされても
僕が君を見つけるから!安心して👍」
一博「はい😆👍」
先生「頑張って!また後で会おう!」
一博「うん!バイバイ👋」
独りで車を乗り換えて出発した
一博「これは吴先生が僕に
もっと明確に山脈を観察する為にくれたチャンス。
その為にパラグライダーを
わざわざ手配してくれたんだ」
先生「パラグライダーで
状況を詳しく観察してもらいたいです。
彼自身が自分の能力を測る
良い機会になるでしょう。
持っている能力を
最大限に活かせるような戦術を考えて
進んでほしい!」
車を降りると2人の先生が待っていた
一博「こんにちは!
今日の風はいい感じですか?」
先生「とても良いよ!
今ちょうど風速3〜4メートルだ。
風向きも向かい風で絶好の天気だよ!」
ヘルメットを着けて飛ぶ準備をする
一博「飛ぶ方角はどっちだろう?」
先生「あっちだよ」
一博「ゴール地点は思ったより遠いね…
飛ぶのは楽しみ!」
先生「じゃあ行くよ!!」
✨続く✨
※写真・動画:
weibo、ネット上より拝借しました