9時35分
ラッシュを過ぎた時間に
お金を得るためにターミナルに向かう電車を待つ
夏の風が
高架駅では涼しく過ぎていって
火照りを優しくさましてくれる
そういえば
手持ちの扇風機を誰も彼もが
持っているようになったと思う。
何年か前からあったものが
随分と使い勝手がよくなったんだろうな
とは思うけれど
その分、扇子を見なくなったし
うちわも見ない
いわゆる自動化されたものの
不便な部分の方に気を取られて
最先端に乗り遅れ続けてきた人間の意見は
取るに足らない懐古主義では
あるのだけれど
扇風機の強風はどんな感じ?
急に暑い寒いを手元でゆらゆらできる
扇子の優しさやデザイン性
0と1の間の無限が存在しない便利さは
時々いやになる。
いまきっと、この0と1の間を限りなく
滑らかにしようとしていて
境に気づかなくなったものもたくさんあるんだろう
とも思う。。。
色々な複雑性を簡易に誰もが使えるように
自由度が広がり
便利になって
新しいものを産み出し続ける脳になる
ついていけないと
脱落するものは
置いてきぼりになるのかな
何もしなくていいよと言われて
うれしいのはきっと
最初だけ
それでも
前にしか時間は進まないからね
どう生きるか
本当にそこが
問題だ