今日の医者は最悪だった。

 

自分の精神科、前はずっと同じ主治医の先生で、丁寧でよく話を聞いてくれてて、信頼関係もできてたから、薬ギライの私も「この先生の言うことなら聞いてみよう」と思えて、服薬もちゃんとやってきた。でもそこまで行くのに1年以上かかったけど。おかげで一時期の相当に悪かった状態から比べれば、今はだいぶましになっている。だけど、その先生があるときから突然変わって、そのときは「今日は私が代理です」と言うので、「今回だけか」と思ってたら、その次もその次も違う人で、ようやく3回目ぐらいに「前の先生は…?」って聞いたら、「あの先生はもう別の病院に異動しました」って言われた。

 

それからずっと毎回違う先生で、そうなると「また次も違う先生なんでしょ」と思うと、もう何かを相談する気にもなれなくて、今はもう抗うつ剤はなくなって眠剤だけだから、毎回眠剤を補給するためだけに行ってる。で、今日も違う先生だったから、最初から何か言うつもりもなかったんだけど、向こうが「最近どうですか。どんな状態ですか」と聞いてきたから、「普段は一応過ごせてはいるけど、何かコトが起こるとパニックってしまう」と言ったら、「誰でも何か起こるとパニくりますよ。当たり前ですよ」と言われた。

 

はあ?ってなった…

 

そんなのわかってるさ。何かあったら、「どうしよう?!」って不安になって、どきどきする。そんなのは、わかってる。でもその程度というか、種類というか、全然違うんだよ。

 

さらに、「パニくった後、どうなるんですか」と言うから、「まあ、しばらくしたら落ち着くから、なんとか我慢してやり過ごすだけですけど」と言ったら、「じゃあ、いいじゃないですか」だってさ。

 

またまた、はあ?だよ…

 

だったら全部、「なんとかなったんだから、いいですね」って話で終わりじゃん。

 

メンタルのことって、なったことのない人には理解してもらえないことは重々承知してるから、分かってもらえなくてもしょうがないけど、精神科に来てこんな対応されると、もう脱力する。

 

私自身、昔は医療関係の人間だったから、うつ病の患者さんに接することもあったし、一応うつに関しての知識もあったけど、それでもなったことのないことに対して実感することはできないから、「ああ、つらいんだろうな」と思うことしかできなかった。でも自分では「普通の人よりは、うつのこと理解してる」と思ってた。でも自分がなってみて初めて、「ああ、こういうつらさだったのか」とわかった。「理解してる」と思ってたあの頃の自分は、なんもわかってなかったなとつくづく思う。でもそれは仕方のないことだと思う。食べたことのない食べ物の味は、いくら説明されても、本を読んでも、やっぱり食べてみないとわからないと思うから。ただ、おいしいものは実際に食べて、そのおいしさを知ってほしいけど、まずいものをあえて食べて、まずさを知る必要はないと思う。そんなのは、経験しなくて済むなら、絶対に味わわないほうがいい。

 

「死にたい」という気持ちも、以前の私だって、そりゃ、いろいろあったし、「もういやだ!死にたいわー!」と思うことはあったけど、でもそのときの「死にたい」と、うつのときに襲ってくる「死にたい」気持ちというのは、全然違う。それは、比べることができるから、余計にそう思う。

 

私が今日病院で言ったパニくるのもそうで、健康だったときだって、何か大失敗したり、うまくいかないことがあって、すごく焦ったり、パニくるときは何回でもあったけど、それとはまた全然種類が違う。自分ではコントロール不能になる感じ。こんなこと説明しなくても、精神科だったら分かってほしいよ…

 

その後、薬の待ち時間の間に、なんかたまらなく胸がつまってきて、動悸がしてきて、涙が出てきたから、「あ、やばい、来る」と思って、いったん病院の玄関の外に出て、そこでひとしきり泣いた。別にその先生に分かってもらえなかったから悲しいとかじゃない。なんか、こんな何年もたってるのに、なんで私はいまだに精神科なんて来て、来たからって治るわけでもないのに、一体何しに来てるんだろとか、いつまでこんなのが続くんだろとか、こんないい年してなんで泣いてんだろとか、情けないとか、悔しいとか、さびしいとか、いろんな感情。

 

しばらく泣いてたら、おさまったので、薬もらって帰ってきた。

 

実際問題、そうやっておさまってるんだから、「なんとかなったんだから、いいですね」って話なのかもね。