オラクルカードリーディングの風花Yokoです。



昨日、エコロジーと心の在り方について書きました。

どちらかというと、生態系寄りの話でしたが、特に外来種のことは皆さん関心をお持ちのようで、たくさんおいでいただきました。ありがとうございます。


とても大切な

「キーストーン(要石)種」

についても書きました。




日本でキーストーン種が絶滅し、その結果、生態系のバランスがすっかり崩れた典型的な事例は、

ニホンオオカミの絶滅です。




人間による「駆除」のみならず、狂犬病の流行など、いくつかの要素がニホンオオカミを絶滅に追い込んだようです。


オオカミが山谷から消えた結果、シカやイノシシなどの草食動物、ニホンザルが増え、農地の食害が頻繁になりました。


(クマが里に降りてくるようになった原因はまた別にあるといわれているので、ここでは触れません)




もし人間に「生態系」の概念がもともとあったら、オオカミを絶滅させるようなことはしなかったかもしれませんね。




オオカミのことを考えるとき、やはり脳裏に浮かぶのは「もののけ姫」の山犬たちです。

あの物語で、動物たちはまだ「神」の性質をもっていました。

イノシシは力、

山犬は知恵の神。


権力を持つ者たちは、自然をモノのように扱い、飼い慣らして下々を支配しました。

下々の者が身分の差を越え、苦界から這いあがろうとするときも、自然を組み伏せるプロセスを経なければなりませんでした。


ヒトもその他の生き物も、平らな地平に生きる平等な存在だという認識は、なかったのでしょう。

(先住民たちを除いて)




生態系ピラミッドの頂点に立つ生き物は、その多くが広い行動範囲をもちます。

彼らの生活圏は、ピラミッドの下位に属する生き物のエリアをカバーするので、

「アンブレラ(傘)種」

と呼ばれます。

アンブレラ種の動向に注意し、保護すれば、自ずと下位の生物を保護することにもなるのです。


そのような観点からも、オオカミを含むアンブレラ種は、野山や森林、河川の神様みたいなものなのです。

オオカミは、アンブレラ種であり、キーストーン種だったわけで、彼らが不在となった今、人と自然の間にあった協定も無くなってしまいました。



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私の手元にあるオラクルデッキの中には、オオカミ(コヨーテ)のカードがいくつか含まれています。

どれも威厳のある美しいイラストです。

示されるメッセージはまちまちですが、

共通しているのは、独立、自立、そして同時に他者との協働というニュアンス。


頂点から俯瞰して判断する、強い動物の気高い力にあやかって、ということかもしれません。