■外部リンク:GIZMODO「デルタ航空はデルタ株を「B.1.617.2変異株」と呼んでいるようです」(2021/8/26)
新型コロナウイルスは既にいくつかの変異株が確認されており、特にインドで最初に確認された「デルタ株」は、日本国内でも伝染の拡大が警戒されています。
さて。
アメリカに、旅客運送数と旅客キロ数で世界第2位に位置する「デルタ航空」という大手航空会社があります。
そこで先日、新型コロナのワクチン接種についての社内通達が出されたそうで。
その中に、こんな一文がありました。
"In recent weeks since the rise of the B.1.617.2 variant, all Delta employees who have been hospitalized with COVID were not fully vaccinated."
(B.1.617.2 変異株の急拡大以降ここ数週間は、COVIDで入院するデルタ社員は全員ワクチン接種未完了者という状況が続いています)
文中の「Delta」は、デルタ航空のこと。
で、その少し前に「B.1.617.2 variant」とありますけど、実はこれは「デルタ株」を指す言葉だったりします。
元記事にもあるように、
「デルタ航空的には、デルタ株のことを『デルタ』とは言いたくないんだろうな」
というのも容易に想像できるところではありますが、まあ、一つの文の中にそれぞれ異なる意味の「デルタ」という言葉が出てきたら、それはそれでゴチャつきそう、という考えもあるのかも。
(「B.1.617.2 変異株」という、いかにも医学医学した呼び方で意味を理解できる人がどれだけいるんだろう、という疑問も残りますが笑)
新型コロナウイルス感染症の名称に「中国」「武漢」といった地名をつけないのは、風評被害や差別を避けるための配慮とのことで、それ自体はまことに結構なお話ではあります。
変異ウイルスである「デルタ株」の名前に「インド」という言葉を使わないのも同様の考えから、なのだそうで。
しかし、では、まったく関係のないギリシャの文字だけを片っぱしから使っていく、というのは、同国に対する差別につながりはしないのでしょうか?
民間企業でも、デルタ航空のように流れ弾を食らうケースもありますし。
あくまでも個人的な考えですが、なんだか釈然としないものを感じます。