昨年末以来、2カ月ぶりに湯島を訪れた。いつものように海沿いの道を歩いたが妙に猫の数が少ない。
雨の日は濡れるのを嫌った猫たちが一斉に隠れてしまい全然猫がいないということはあるが、天気が良い日でも同じ場所にずっとじっとしてるわけではなく、あっちこっち散歩してるので今日は少ないなーという時もある。
だが、船の乗務員や船着き場近くのあこう樹売店や地域協力隊の人に聞いたところ、悪性の猫風邪が年末から2月にかけて流行り、次々と猫たちに伝染っていき、100匹以上が死んだそうだ。
最盛期211匹いた愛媛青島の猫が100匹弱に減り、宮城田代島が120、30匹ということで熊本湯島は総数200匹以上、全国の猫島で一番猫が多い島となっていたが今回で半数以上がいなくなってしまった。

青島でも猫が増えすぎてオス猫が子猫をおもちゃとしてもてあそんだり、最悪噛み殺したりのケースがあったがここ湯島でも同様のケースがあったらしい。5,6年前にも猫が増えすぎてあふれかえった直後、猫風邪が流行り全体の3割が死んだそうだ。今回は5割が激減した
以前にも書いたが金魚鉢に金魚を入れすぎるとストレスからなのか金魚同士がかみつき合ったり、共喰いを始めるという話がある。今回は猫風邪が主ではあるが、増えすぎて飽和状態になると自然淘汰されるのだろうか

地域猫としてまとめて面倒を見ていた人たちにとっては悲しい出来事だ。.この島で最もお気に入りだった茶シロのダイズが死んだことを聞かされた時はショックで、もうこの島に行くのはやめようかと思った。日々、島猫たちのお世話をしている人たちにとってはそれ以上の想いであろう。


ボス猫のサバ白ロースやオッドアイの白猫モロとその母猫キティは無事だったが、去年キティが産んだハクも死んでしまった。
3年前に初めてこの島を訪れた時から絡んでいた茶シロのオス猫ダイズが昨春死に、Eグループの茶トラも去年虹の橋を渡ってしまった。特に思い入れがある3匹のうち、2匹がいなくなってしまった。残ったのはモロの弟のサクラ。母猫キティと息子のモロ、弟のハクはオッドアイだが、オッドアイが遺伝しなかった普通目のサクラ。仲良しのダイズが死んでしまい、他のオス猫に縄張りを追い出されて、今は個人的にはあまりなじみがないBグループ(漁協側)にいる。

 

海沿いの猫分布図

 

虹の橋を渡ったEグループの茶トラ。3回に1回は肩乗りしてきていた

 

 

左がキティ、右端がモロ

 

 


仲良しのダイズと白猫サクラ

 

 

猫の中に猫模様があるひょこひょこ、ひょこも無事だったが初めて会った時はスリスリというより強烈グリグリ&当方の周りをグルグル回っていたが、なんとなく衰えが感じられ、気がかりではある

 


入れ替わり立ち替わり観光客が訪れるので、なかなか猫の方も人間の顔は覚えられないと思うがサクラとは3年前から何度も絡んでいるので、当方を覚えていてくれて顔を見るなりニャーニャー、、

猫語は分からないが「おおっ!来たのか」「久しぶりだな、また来たんだな」、、

などと言ってるのかもしれない。

あんまり鳴かない猫なんだけれど、ニャーニャーのあとすぐにヒザに乗ってくるし。黒シャツが毛だらけになってしまったが、サクラは猫風邪にかからず無事で幸いだった
ちなみに猫が人間を覚えるのはその人の匂いが一番。次に声、そして顔の順。だから人差し指を猫の鼻先に持っていき、匂いを覚えてもらうのが一番。

あと白猫モロも思えば最初に島に行った時から知っていたが、名前を知らずプクプクと太った白猫がいるなー、仮名プクプクと勝手に呼んでいたが「坂上どうぶつ王国」で紹介されたのを見て、やっとあれがモロだと知った。
今回はそのモロと母猫キティを見かけなかったのが残念だった。
わずか3年でだいぶ顔ぶれが変わってしまった。子猫が産まれ、老猫が死んでだんだんとメンバーが変わっていくのは頭では分かっているけれど、知っている猫がだんだんといなくなってしまうのはさびしい限りだ。

最後に死んでいった100匹の猫たちにお悔やみ申し上げる。

 

 

最後に見た時のダイズ

 

 

※今回は一枚も写メを撮っていないので過去画像の流用です