水谷豊主演の刑事ドラマ「相棒」は(、朝ドラ以外では)又三郎が視聴する唯一のドラマです。原作が書かれたのも、撮影されたのも、「現在」ではないはずなのに、不思議に「現在」が投影されているのです。シーズン18の第8、9話「檻の中~告発」(12月4日11日に放送)遠隔操作技術の第一人者、大学教授の皆藤(中村育二)が横領容疑で逮捕され、保釈金3000万円が奪われる事件が発生しました。杉下右京(水谷豊)が捜査に乗り出して分かったのは、産学共同研究の結果が武器に転用され、テロ攻撃に使われていた、という事実でした。

 産学共同研究⇒軍事転用から、今ではあからさまに産学軍共同研究⇒武器、兵器利用へと向かっています。あまりにも素朴で笑われるかもしれませんが、又三郎が科学に関心を持ったのは鉄腕アトムを見てからです。そこでの戦いは、ロボット同士の闘いで、人間が殺されることはありませんでした。しかも、、アトムは同じロボットを「殺す」ことに躊躇し、ロボット同士が殺しあうことを、悲しむ心を獲得しました。

 今の兵器は、人間が人間を殺すことに、「心」が介在しないようなシステムへの進化をめざしています。華やかなラスベガス近郊の空軍基地から、映像を見ながら、1万キロ離れたアフガニスタンでの攻撃(ターゲットの座標を指定するのは、CIAの情報で、しばしば誤爆で民間人が殺された。)が行われました。攻撃に使われたMQ-9リーパー無人攻撃機はアメリカのジェネラル・アトミックス・エアロノーティカル・システムズ社の製品でした。(映画 『ドローン・オブ・ウォー』(原題: Good Kill)より)

 

武器見本市の開催中止を求める共同声明への賛同メッセージのひとつです。

<堀尾輝久(東京大学名誉教授)>
前略)いま日本の社会はどうなっているのか、ど
こへ行くのか。このまま行けば軍事優先社会になる
ことは間違いない。どうストップさせ、平和への道
を拓いていくか。平和を希求する研究者、市民の課
題である。


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