ある日図書館に行くといろんなジャンルの本を読んでみよう❗️などというフェアをやっていたのである。

ちらちら見てみるとスポーツのコーナーに置いてあったのが誰のチョイスかこの本であった。

全く渋い司書がいたものである。

タイトルとマッチした黄昏の浜スタの絶妙な表紙に吸い寄せられるように手に取るとバレないように普通の本で挟んで貸出し機で貸し出しの処理を済ませる。

対人なら借りに行くまでに一度呼吸を整えねばならぬところである。

そもそもなぜこんな本が入荷されたのであろうか

隠れベイスタンのリクエストだろうか

疑問は尽きないが取り敢えず他の本と共に袋に入れ、一目散に帰宅したのである。




98年の優勝から始まり、その栄光から坂を転がり落ちるように暗黒期に落ちる流れからその原因を球団体質に求め、そもそもの大洋の球団の歴史を辿っていく。

そうか、サターンでやきゅつくが出た頃のベイスターズは強豪チームだったのだ。

著者は多くの関係者へのインタビューを行なっているのだが、その熱量がとにかくハンパじゃない。

Wikipediaによれば泣きながら話を聞いたなんて書いてあるがそれも頷ける。


好きだからこそ豪快でちゃらんぽらんな球団体質や弱小貧乏球団の悲しいエピソード、笑い話、フロントが野球を知らない、一貫しない方針、コロコロ替わる監督、拒否されるのを恐れて攻めないドラフト、たまに入ってくる期待の星は伸び悩む、弱さに慣れて諦めが早くなあなあになる選手たち、そんな中奮闘する選手、フロントに贔屓される選手に保身に走って口をつぐむコーチ、モノ言う人間は煙たがられ最終的にはチームから追放されるなど弱い球団あるあるに好きだからこそやりきれない気持ちが痛いほど伝わってくる。


大量解雇事件では解雇した高木豊屋鋪要山崎賢一市川和正大門和彦松本豊引退する斉藤明雄の年俸=駒田の獲得資金

というクビになった選手も、入団したそばからファンに目の仇にされる駒田も、そしてファンも誰も幸せにならない人事を平気でやってしまう

結果的に駒田はチームとファンも一丸とさせる行動を取って優勝にも貢献するのだが、その駒田も権藤監督に物申したことで最後にはお払い箱になってしまうという功労者に対する扱いの酷さは変われないまま。


せっかく優勝含む5年連続Aクラスの快挙(この球団初)の主力選手を何年もしないうちに一気に放出してしまう。

その中でもみんなが最大のポイントと口を揃える谷繁の流出。

谷繁が怖いと訴える投手、契約更改の場で怖いって言ってるぞと態度を改めるよう促してしまうフロント、怒る谷繁、海外FAを目指したものの叶わなかったのに残留に動かないフロント、谷繁が中日に移籍してホッとする投手

内川や村田が色々言われたけれど、向上心がある選手が弱く意識も低いチームでプレーする辛さはよく分かる。


迷走を極めた(漂流といった方がこのチームらしいか)暗黒の“TBS”ベイスターズからDeNA一年目が終わった時点でその先の未来に期待を寄せる形で終わっているが、中畑、ラミレスと繋いだ今シーズンまでをどう評価するだろう?

続編を期待したい一冊である。


タブロイド紙のコラムで話題になったスドー嫌いの高橋が2年目にパッ缶なる商品のCMに出たらギャラがかに缶だった

田代がロッカーに置いてある魚肉ソーセージと缶詰を持って帰って肴にして南極の氷で水割り作って飲んだ

野村曰く横浜ベイスターズに変わってユニフォームが一新した以外、現場では麦茶が緑茶に変わったくらいしか変化がなかった

なんて笑える小ネタエピソードや

静岡出身のスター山下入団でみかん🍊と緑茶🍵のオレンジとグリーンにユニフォームのカラーを変えた

平松ー斎藤、遠藤という優勝に縁がなかったエースの奮闘

遠藤はストレートでもちょっと曲げてた

などやきゅつくに登場する選手のエピソードも満載である。

当時ドラフトの目玉だった一場、那須野が一時横浜入団が内定していた時にメールで2人で30勝しようね、なんて誓い合ってたなんて知ったら、よっしゃ❗️オレが2人獲って30勝させてやらあ😤なんて思うのにやきゅつくに登場してないのが残念である。


生まれて初めて買ってもらった野球帽は大洋のWの帽子だった。

まだプロ野球なんて知らない時に色だけで選んだので後でちょっと後悔もしたのだが、ゲームでプレイする時セリーグではまあまあ選んでしまう、それくらいの好感度の人間が一気に読んでしまった一冊。

こうやって使いたい選手がまた増えていくんだなぁ。