リンゴの箱。 | 時計仕掛けのゼンマイねずみ☆

リンゴの箱。


例えば考えてみる。



大きくて広い箱の中、リンゴと一緒に

一人きり、閉じ込められたら…。



私は自分が人間であることを忘れ、

自分も周りと同じくリンゴなんじゃないかと


考え出すんじゃないだろうか。



甘いリンゴの香りに包まれ、



自分の姿を確認することも出来ない。



そんな中でも自分が今のカタチの

自分であることをきちんと認識できる自信は…





-正直無い。





リンゴの箱の中、きっと私は


ユックリと…


時間をかけて…



自分の姿を、丸く紅色をした『リンゴ』なんだと

勘違いをしていくに違いない。



大きな箱の暗闇の中で…


静かに…


そっと…。