躍動
 
フランス語では
battre
バタァ、みたいな発音
 
英語では
throb

 

 

聴きながら読んでね💖

 

5月16日の、阪神タイガースVS中日ドラゴンズの試合

発表された阪神のスターティングメンバーの4番(ファースト)に原口文仁選手が抜擢された。現地のスタンドでは驚きというよりも歓喜の声が上がった瞬間、なんとも言えない感情に揺さぶられる。

 

2016年1月、大腸がんのステージ3で手術と投薬の治療を受け、5月に復帰。

5年間は半年に一度のペースで診断を受け、今年2024年1月に完治した原口選手。

 

がんは治る病気と言われ始めているけれど、その治療には体力が奪われるため、アスリートとして復活、活躍できる人の数はとても少ないのだ。

けれど原口選手は戻ってきてくれた。

完治への地道な努力と、何よりも野球を続けるという信念で。

 

「みんな、ただいま!」という言葉と笑顔が忘れられない。

 

 

そして昨日。

 

3ランホームランを放った原口選手。

沸き立つファン

熱い声援が飛び交う

 

この画像には泣けてくる。

岡田監督は食い入るように原口選手を見つめているのだ。

 

策が当たった、というよりも

原口選手のこれまでの努力の結晶の一部を見ているかのようだった。

 

そんな一瞬のハイタッチ。

それでも彼らはきっとまだ道の途中だと

このホームランを特別なことにはしないのだろう。

 

仲間たちとの輪の中。

彼はここにいる。

必要な人としてここにいるのだ。

 

 

困難なことをやり遂げた人ほど勲章を欲しない。
それはあの歓声が、何よりもの宝となるから。
 
 
 
躍動するアスリートは
何にも替え難いほど美しい。