ウィンフリー(黒人でただ一人のビリオネアー)のTVショーに出演して、

一夜で世界的に有名になったキヨサキ氏でしたが、経済界からは厳しい

目でみられていたことを、日本人読者も気づいていない場合が多いので

はないでしょうか。

  私は1997年から2003年にかけて『金持父さん 貧乏父さん』のプロモー
  ションであちこちに出かけた際に、株式投資や投資信託の危険性につい
  てよく訴えた。そうした発言によって、経済コメンテーターから激しい
  非難を浴びたことも何度かあるし、出演中の番組から退座してほしいと
  言われたこともある。 サクセス・ストーリーズ 9頁

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特にウォール街の金融界からは敵視されていたようです。それは、証券プ

ランナーに頼らないファイナンシャル教育を提唱していたことで、正反対

の立場にいたので利害関係にあったからでした。日本語の「ロバート・キ

ヨサキ氏のウィキペディア」の記事をみても、おおよそ金持ち父さんシリ

ーズの著作から文脈を無視して、敵対するような書き方がされていること

に驚きます。それは、キヨサキ氏のデビュー当初から、宿命のようなもの

でした。

  『金持父さん 貧乏父さん』と金持父さんのメッセージを非難する経済雑誌
  や新聞もあった。 いくつかの出版物は、私についての嘘や誤った記事を
  載せることで、私と金持ち父さんのメッセージの信用を失わせようとした。
  サクセス・ストーリーズ 9頁
   
金持ち父さんシリーズは、特定の金持になる方法を教えることではなく、

読者が可能性を広げるために書かれています。これが、世に出回ってい

るハウツー本と違うところです。サクセス・スト-リーに登場する25

人の老若男女は、「ハウツー本を読んだりはしなかった。その代わり、

経済的成功への道をみつけた自分の『ハウツー』を記してくれたのであ

る。」(同上 8頁) このサクセス・ストーリーの出版そのものが、金

融界からの非難に対するキヨサキ氏のストレートな回答でした。そして、

キヨサキ氏の信念を正しく理解していたのが、誰あろうドナルド・トラ

ンプ現アメリカ大統領でした。

  私は2004年にロバートと初めて出会い、2006年に一緒に本を書いた。、、
  ロバートと私は同じ懸念を持ち、またビジネスマンであると同時に教師と
  して、同じような道を歩んできた。ロバートにも私にも「金持父さん」が
  いて、人生の方向を定め、精神を養い、多くの成功を手に入れるのを助け
  てもらった。二人ともファイナンシャル教育の重要性をよく知っているか
  ら、ファイナンシャル・リテラシーに関することになると黙っていられな
  い。 トランプ「前書き」『金持ち父さんのファイナンシャルIQ』7頁

キヨサキ氏も、トランプ自伝の表紙に「この本が私の人生を変えた」と、公言

しています。何度も二人でTV番組に出ている会話を聞くと、お互いに著作と

講演を聞き合うちに共感を覚えて惹かれるようになったと語っています。そ

して、アメリカの将来をキャッシュ・フローという観点から憂えている、と

言う意味で愛国心で結ばれていることが分かります。

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さてトランプ大統領は、正面からメディアを非難する初めてのアメリカ大統

領として登場しています。日本でメディアを敵に回せば、おそらくその人の

政治家生命が危うくなるといわれています。もともと、日本のメディアが

トランプ当選を予想できなかったのは、アメリカ・メディアの偏向報道を

見抜けなかったからだと言われています。

大統領に当選してからも、CNN等への非難の仕方についても一般の私たちが

受ける印象は、トランプ大統領のマナーに首をかしげるようの放送のしかた

ではないでしょうか。しかしながら、「三浦瑠麗、佐藤優 トランプのス

キャンダルと、マスコミ報道のウソ! 2017年1月19日 」は、マスコミ

の報道姿勢を疑問視しているではありませんか。
https://youtu.be/nUhwbNjh1YM

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ついに1月21日に、トランプ大統領就任式が執り行われました。振り返

って、日本の国会議事堂内で質疑応答が行われているときに、TV局は半

日にも及ぶ議論のやりとりをすべてを中断せずに報道しています(国会

前で何千人もの国民が原発反対等で抗議集会を開いていたとしても国会

内のみの映像)。ところが、その同じTV局がわずか16分のトランプ大統

領の演説(木村太郎氏が絶賛)と1時間余りの就任式が行われている時間

帯に、途中で市内の抗議集会の映像に切り替えるのに驚いた視聴者も少

なからずいたのではないでしょうか。

キヨサキ氏と共に「大金持ちの陰謀」を察知しているトランプ大統領。

また、歴代の大統領の中で唯一と言って良いほど、外部献金者(言いな

りになる必要)のない、自分のお金で戦ったトランプ大統領の

「America(people) first only !」の深い訴えを、中断すること

なくすべてを中継してほしいものです。

さて、このトランプ大統領のメッセージが、日本人には逆にチャンスで

あると受け止める見識者も少なくありません。日本人以上に日本の愛国

者ではないかと思えるほどのアメリカ人国際弁護士であるケント・ギル

バートさんの対談内容が、特に際だっていました。

「ケント・ギルバート★トランプ誕生で政治家とメディアの戦いが始ま

る!目覚めざるを得ない日本の状況 #ケント・ギルバート #中山恭子 」

ttps://youtu.be/k6WLsebd7Lk において、日本国内で、

「Japan(people) first only」と叫ぶことができるチャンスを、

トランプ大統領が提供してくれているようにもとれます。おそらく、

日系人であるキヨサキ氏も同意見かと察します。

かつてのケネディ大統領のように、CIAよりも一般国民を重視するトラ

ンプ氏は、ケネディと同じように暗殺される可能性がささやかれていま

す。が、その可能性はないと、増田俊男氏などは断言します。昨年5月

の時点で、イスラエル右派がトランプ氏を支持した時点で、大統領当選

を予想したその同じ理由で、左派からの暗殺はないと。

しかしながら、トランプ大統領がイスラエル国内にあるアメリカ大使館

を、テルアビブからエルサレムへの移転にトランプ氏が容認する発言に

、三大宗教の総本山で軋轢が生じることを心配する見識者も出はじめて

います。トランプ大統領の娘イバンカさんは、ユダヤ教に改宗していま

すし、就任式にもユダヤ教の聖職者が壇上で祈祷に加わっていたように

見てとれました。

いずれにしても盟友キヨサキ氏が、同じ不動産王にしてファイナンシャ

ル教育の同じ視点をもつ者として、これからは実業家が大統領を見る視

点で、他では聴くことのできないユニークな解説を、日系人金持ち父さ

んであるキヨサキ氏は私たちに提供してくれるのではないでしょうか。

ますます、トランプ大統領の土台になっている金持ち父さんの教えから

目が離せなくなります。



PS. コロナ騒動をいまだ抜けきれない今、3年半前の視点で、再び
  アメリカ大統領選を再考しています。