#805 映画『グリーンブック』 | 特に役に立つわけでもないブログ

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個人的な雑記ですから。

久々に心から惚れこむような映画でした。本当に良い映画だった。黒人の天才ピアニストのドクター・シャーリーと粗暴なイタリアンのトニー・リップの“弥次喜多珍道中”的ロードムービーなのですが、何故かこのような男二人旅の映画は『スケアクロウ』とか『レインマン』などのような名作が多いような気がします。性格の相反する二人の心の動きに笑ったり、ハラハラとしたり、そして最後は言いようのない感動に目頭が潤んで…。『グリーンブック』はそのような名作と肩を並べる珠玉の一本でした。

 

 

 

 

 

この映画の舞台は60年代前半ということで、どこかアメリカン・ニューシネマっぽい雰囲気を感じられました。ニューヨークのきらびやかなネオンの中には格差社会があり、南部の美しい田園風景の中には人種差別が横行していたり。この映画で二度鳴り響く銃声は何を意味しているのか。表の顔と裏の顔を同時に描くことで、米国式民主主義の矛盾を訴えているような気がしました。考えてみると、粗暴な白人のトニーはドナルド・トランプ、天才だけど孤独な黒人のドクター・シャーリーはバラク・オバマを模しているように見えるような気がします。

 

 

 

 

 

ということで、映画『グリーンブック』は今のところ2019年№1の映画です。あまり人に薦めるということはしない方なのですが、この映画は観た方がいいよと薦めたくなるような素晴らしい映画でした。ちなみにこの映画は実話を元にしているということで、実際の旅はどのような感じだったのかなぁと、聖地巡礼のようにちょっとその足跡をたどってみたいような気にさせてくれる映画でもありました。

 

 

 

 

 

 

ただこのキャッチコピーはどうかなぁ?と思うけど…(^^;